【A3!】ねぇ。【摂津万里】 (ページ2)

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次の日になり、家を出て学校に着くと摂津万里が自席に座っていた。
今日もいるのか珍しい。
そう思いながら自分自身の席に向かおうとすると、彼に声をかけられた。
「昨日心配してくれただろ。ホントにサンキューな。俺の名前は摂津万里。お前は？」
昨日のこと忘れているかと思ってたが、ちゃんと覚えてくれているとは。
「AAです。あんまり学校来てないから名前知らないだろうなとは思ってたけど、やっぱり知らなかったか。」
まぁ、興味ないだろうし。
「同じ制服来てたし、見たことあるなとは思ってたけどよ。思い出せなくてな、わりぃなA。」
なんて、いいながら髪をかいていた。
「別に大丈夫。それで摂津くんは昨日の怪我はどうだった？まだ痛みそうなの？」
痛そうだったし、昨日の今日で治らないと思うしな。
「まぁ、まだ痛むけど大丈夫っしょ。ていうか、摂津くんじゃなくて万里って呼べよ。タメなんだし。」
「じゃあ、万里で。」
「おう。」
万里と呼ぶと嬉しそうに笑った。
いつもはつまんなさそうな顔してるけど笑うとかっこいいなと思ったのは内緒である。
それから少し話をして、自分の席に着いた。

一時限目の授業が始まる。
国語か、そこまで話を聞いてなくても大丈夫そうかなと思った私は万里ってのほうを見ると万里も授業に集中してないみたいだ。
私が万里のほうを見ていると、視線に気づいたのか口パクで「集中しろよ」と言ってきた。
私はメモ用紙に、「万里だっていつも学校に来てないし、来ても授業に集中してないじゃん。」と書いて隣の席の人にその紙を渡してもらった。
少し時間がたって紙が戻ってきた、内容を見てみると「俺は授業受けてなくても上位にいられかっからよゆー。」と書いてあったので、「はいはい。スーパーウルトライージーモードですね。」と返しておいた。
ちゃんと勉強しなきゃなと思った瞬間だった。

それから二時限目や三時限目も同じように会話して楽しかった。
今日だけでも万里について沢山のことを知ることができた。
ヤンキーなんて言われてるけど、いいやつじゃん。

そんな風に過ごしていると学校が終わるのは一瞬だった。
帰る準備をしていると万里から
「今日一緒に帰らねぇ？」
おお誘いを受けたのだ。
別にたいした用もなかったし
「うん、いいよ。」
二つ返事で了承した。