天パとタラシの幼なじみは警察学校の同期2

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you side

そんなこんなでやれ殺人事件だのやれハロウィンだのしてればあっという間に “あの日” は来るわけで。

_____11月7日。

今年も警視庁にFAXが送られてきた。毎年カウントダウンの様に減っていく数字。去年が1だったってことは、今年は…


我は円卓の騎士なり

愚かで狡猾な警察諸君に告ぐ

本日正午と14時に我が戦友の首を弔う

面白い花火を打ち上げる

止めたくば我が元へ来い72番目の席を空けて待っている


この気色悪い暗号。面白い花火だあ？犯罪を面白がりやがって。72個も席があると言えば…


『杯戸ショッピングモールの観覧車！』


萩原「やっぱりAちゃんもそう思う？」


『ああ、すぐに向か…おい、松田は！？』


萩原「え？さっきまでそこにいたのに…」


『まさかあいつ…！』


まさかと思い後ろから聞こえる警部や美和子たちの声を無視して萩原と車へ向かうと、ちょうど発進しようとしている松田。


『おい松田、待て！』


そう叫んでも虚しく松田は杯戸ショッピングモールへ向かってしまう。くそ、暴走しやがって。


萩原「Aちゃん、乗れ！！」


振り向くと、車のドアを開けている萩原。急いで飛び乗ると萩原が凄い勢いで発進する。


萩原「飛ばすから気をつけてよ！」


『…ちょっと待て、』


萩原「なに？急がないと松田が…」


『4年前のあの時、恐らく犯人は萩原の爆弾を解体させるつもりはなかった。最初からもう一度タイマーを作動させるつもりだったんだ。』


萩原「つまり？」


『今回も爆弾はひとつじゃない。そして、簡単には解体させないはずだ。今から松田の所へ向かってもあいつが大人しくなるとは思えねえ。それよりは、もうひとつの爆弾の場所を突き止める方が有効だ。』


萩原「…円卓の騎士。」


『そう。観覧車は暗号の後半部分だけ。前半部分の “円卓の騎士” もどこかを指しているはず。』


萩原「円卓、騎士…」


『騎士、盾？…あ、』


萩原「『病院！』」


『病院の地図記号だ、でもこれだけじゃどこの病院かは…』


萩原「さすがに全部の病院を回るのは無理だし。」


行き詰まった。その時、携帯が鳴った。美和子か？そう思いながら開くとディスプレイには見覚えしかない名前。


萩原「出なよ。」


『…悪い。』


こんな時なのに。しかも大嫌いな文字でさえ見たくない名前だ。あっちは一方的に慕ってくるけれど。重い気持ちのまま通話ボタンを押して耳に当てる。


________『もしもし。』

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