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篤志「さすがにそれを聞いた時は驚いたし、すぐにバイトを辞めさせたよ。
家賃や光熱費はヒロさんが『君への投資だ』って言って肩代わりして、空いた時間をレッスンにつぎ込ませた。」
敬浩「ヒロさんが…」
篤志「Aはそれほど強い子だよ。…でも、どれだけ強い子でも芸能界では何があるかわからない。」
敬浩「はい。」
篤志「EXILE TRIBEとしてのデビューだし、風当たりは普通よりも強いと思う。
Aがどこまで耐えられるかわからないけど、できるだけ目は離したくないんだ。
家族に頼れない今、俺達が彼女を支える力にならないといけない。…だから、敬浩。」
前を見ていた篤志さんが俺に顔を向ける。
サングラス越しの強い目が、真剣さを物語っていた。
篤志「敬浩達も、あの子を守って欲しい。これは予想だけどAはLDHを代表するアーティストになると思う。
事務所の為にも俺達のためにも、
あの子のためにもあの才能を輝かせたいんだ。
頼む。」
俺に頭を下げた篤志さんに一瞬ポカン、とした後、急いで顔を上げてもらう。
敬浩「守るに決まってるじゃないですか！俺もAちゃんにはずっと歌って欲しいですし、事務所に入ったからには家族同然ですよ！それにあの子の人柄的にも、皆に愛されると思いますよ。」
篤志「うん。ありがとう。そう言ってくれると思った。笑
三代目も大分Aを可愛がってて、いろいろ世話焼いてるみたいだし。笑」
そういえば三代目が拾ったんだったな。
負けてられない！俺も早くAちゃんと仲良くなる！
早速ご飯に誘って…と
Aちゃんにお誘いメールを打とうとすると車が事務所に到着した。
篤志「じゃあ敬浩。頼んだよ。」
篤志さんは最後にそう声をかけると、先に車を降りて事務所に入っていった。
“ぜひ！私ももっとお話したいです！”
すぐに返ってくる彼女からの返信に笑みが零れる。
支えよう。彼女が光り続けるダイヤモンドでいられるように。
まだ小さな原石かもしれないけれど、これからもっと大きくなるだろう。
今日の放送で世の中の反応も良い感じだ。
俺は、ヒロさんの言う通り、これは革命だと感じずにはいられなかった。
これから、Aという名を誰もが耳にすることになる。
光り始めた原石は、愛で磨かれ、大きな美しいダイヤモンドへと成長する。
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作者名：さくら | 作成日時：2023年2月23日 20時
