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曲が完成し、仮歌を送って一段落したnqrseは部屋を出た。
今から何をして休もうかと廊下を進むと、微かにAの部屋のドアが開いていることに気付いた。
開いたままとは珍しい、と隙間から顔を覗かせるもAの姿はなく、パソコンも付いたままだった。
休憩に入ったのかと静かに扉を閉めて、リビングへ行くも、やはりAの姿は無い。
コンビニかと思い、自身も少し休憩をしてから自室に戻った。
それから何時間経っただろうか。
空腹を感じて集中が切れ、ふとAのことを思い出した。
そういえばあいつ、帰ってきたっけ。
何故こんな事を思ったのかはわからないが、気になってしまえばずっと引っ掛かってしまうので、Aの部屋を確認しに行くと、やはり姿は無い。
居なくなったのを確認したのは何時だった？
太陽はとっくに沈んで、少し風があり肌寒いが、どんな格好をしていたっけ。
「やば、」
思考から我に返り血の気が引くような感覚に、各部屋にいる2人に慌てて声を掛ける。
「Aが居ない」それだけで2人は慌てて、急いで外へ探しに行く準備をして、普段外に出てない自分もわたわたと貴重品だけ持って外に出た。
初めて会った時から静かで、ソファと机と布団しかないような家に住んでいたA。
一緒に住み始めてから笑ったり怒ったり、よく喋るから忘れていた。
あの子は何も言わずに消えてしまう事があると。
「俺、車で遠目のとこ探すんで、」
「俺この辺探してみる！」
「おれ、ちょっと思うとこあるからそこ行く」
早急に解散して、自分は足早に目的地に向かう。
昔住んでたとこの、緑が沢山ある近所の公園。
そこには小さい林があって、その中に水辺があって、屋根の付いたベンチがある。
周りが木や植物に覆われてるから、あんまり人から見付からないあの場所。
そこに、Aはよく人目から逃げるように隠れてた。
「…やっぱり」
ベンチの隅で植物に隠れるようにして身を小さくして目を瞑っているA。
寝ているのかさえ疑うほど綺麗な寝顔に、涙の跡があるのを見付ける。
小さく感じる呼吸に安堵して溜め息をつき、そのまま力が抜けてぽすん、とAの肩に顔を埋めた。
「…びびった」
Aを見付けたことを2人に報告して迎えに来てもらう。
めいちゃんに運んでもらっても全く起きないAに、最近寝てなかったのかと今更気付いた。
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憐(プロフ) - ち ひ ろさん» コメントありがとうございます！順次更新しますのでお待ちください！ (8月3日 12時) (
レス) id: 1d38a41f1c (このIDを非表示/違反報告)
ち ひ ろ(プロフ) - 以前はリクエストの素敵なお話ありがとうございました！再びリクエストなのですが、暑い日が続いているので4人で海やプールに行くお話が読んでみたいです。 (8月2日 12時) (レス) id: d14445efc4 (このIDを非表示/違反報告)
りく(プロフ) - 素敵なお話ありがとうございます。とても助かりました；；今後のお話も楽しみにしております (7月5日 19時) (レス) @page46 id: 4c715eefda (このIDを非表示/違反報告)
RRR(プロフ) - 素敵な作品ありがとうございました！お体に気をつけて頑張ってください。 (7月2日 11時) (レス) @page44 id: 9a70e09dc0 (このIDを非表示/違反報告)
憐(プロフ) - りくさん» ありがとうございます！順次更新していくのでお待ちください！ (6月27日 21時) (レス) id: 1d38a41f1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：憐
| 作成日時：2022年9月9日 23時
