元・白銀の聖騎士 (ページ15)

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オリオンの使徒ページ15

Noside

『さあ試合再開です。同点に追いついた日本！反撃ムードをつくれるのか！？』

再び韓国のキックオフで試合が再開される

ペクからボールを奪った稲森は前線を走る豪炎寺にパスを出した

『豪炎寺さん！』

『追加点を狙うぞ！』

豪炎寺は再び稲森にボールを戻し、稲森はボールをキープする

豪炎寺がノーマークであることを確認し、稲森は豪炎寺の頭上にボールを蹴り上げた

『もらった！』

ボールを取ろうと豪炎寺が飛び上がった瞬間＿＿

テレビ画面に映されたのはフィールド外に転がるボール

そして聞こえるホイッスルの音

『ぐっ……うわっ…うぅ……！』

次に映ったのは倒れ込み、左足を抑えた豪炎寺だった

「！！」

テレビ画面をよく見ると豪炎寺の左脚のひざ部分が真っ赤に腫れ上がっていた

「脚にケガをしたみたいだな」

「だがあんな短時間で一体何が……」

「アイツだよ」

クラリオやベルガモの疑問の声をAの聞き慣れないほど真剣な声が一閃した

「アイツ？」

ベルガモは自分の左に立っていたAに問いかける

「韓国の……さっきシュートを決めたやつ」

「ああ、ペク・シウ…だったか？」

「アイツは……オリオンの使徒だよ」

画面から目を話さないAの言葉にクラリオとベルガモは一瞬目を見開く

「確かか？」

「間違いないよ」

あんなことをするのは…オリオンの使徒しかいない
というAを見て二人は確信したような顔つきに変わる

画面を見つめるAの顔は、どこか怒りを帯びたような……悲しみを含んだような表情をしていた＿＿

肩を支えられつつベンチに戻っていく豪炎寺を見て、Aは続けた

「多分、スパイクに鏡かなんかを仕込んで目を眩ませたんだと思う…」

疑問が残る空気のまま、試合続行のホイッスルが鳴り響く

韓国のキックオフから試合が再開される

ドリブルをして行くペクを稲森が追いかけるが一瞬遅く、ソクヘパスが繋がる

そこへ灰崎が止めようとするがソクに抜かれてしまう

『灰崎！』

『チッ……！』

ソクからドンヒョクへパスが出されるがそこで氷浦がボールを奪う

万作にボールが回る

『《スパークウィンド》！』

万作が必殺技を放つが、即座に体勢を立て直した敵選手に再びボールを取られてしまう

そしてボールはペクの元へと戻っていく