雪男に存在した女の子 (ページ1)

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「募集かぁ、」

原宿でとあるチラシを受け取ってしまった私杉野A。

「えぇ、なにこれ、」

ジャニーズ？なんて全く興味ないし知らないし。

でも、ちょうど就職の時期だし、受けてみよっかなぁ

生活には困らないだろうし
やるだけやってみるか

『やらない後悔よりやる後悔だよね、よし！！』

そうしてチラシに書いてある連絡先に電話して
事務所に行く。

「男しかいないわけ、？」

オーディション会場にいるのはみんな男性、というよりかは男の子。

私なんかがいていいの？

？『ＹＯＵは女の子じゃないか、ここは男の子だけなんだよ』

「は、はい？」

おじいちゃんみたいなよくわからない人に話しかけられて逃げようとしたその時。

？『でも、世に出したら売れそうだね、よし合格だ』

「え、ええええええ！？！？」

何もしないで合格してしまいました。
この先どうしたらいいの！？！？

私が所属することになったグループはSnow Manっていうんだって。

「杉野Aです。２０歳です、よろしくお願いします、」

深々と頭を下げて顔を上げるとなんだか皆さんの表情が険しいような・・・。

？『女？意味わかんねぇ、』

？『ちょっと、翔太、』

？『可愛いけどちょっとなぁ、』

なんてみんなでこそこそ話してるけど、全部私の耳には聞こえてる。
そっか、女の子はダメなんだよね。

？『よろしくね！これから一緒にがんばろ！！』

手を差し伸べてくれたのはなんとも可愛らしい少年で

ラ『僕、ラウール！』

みんなが険しい顔を向ける中声をかけてくれたラウールくんという少年は
私には神様に見えてしまって、

ラ『わ、！なんでなくの！？』

嬉しくて泣いちゃったみたい。

でもやっぱり周りはダメなようで

『ラウールに慰められるとか情けないかよ』

『だから女は嫌なんだよ』

ってひどい言葉ばかり聞こえてきて
初日から事務所を飛び出した。

事実を知らないまま。