ポートマフィアの悪魔が天使に懐かれました。【文豪ストレイドッグス】【合作】☆天使ver.

友達探し１０日目 ページ11

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「…………爺さん」

『……はい？』

「……爺さんの言った事とあの牙の痕だよ。この事件が《オオカミ男事件》と呼ばれた、肝心なところが説明出来ていないのだが？」


……この警部さんは何でわたしの推理にこんなにケチつけるんだろう。

矢っ張り子供だと思ってるのかな。……これでも一応二十二歳なのに。


『此れを使ったんです』

わたしが何時(いつ)も持ち歩いているバッグから、何時もその中に入れているお守りを出した。その瞬間警部さんも警察さんも目を丸くする。

……わたしがお守りとして持ち歩いているのは、姉から貰ったオオカミ男の牙(・・・・・・・・・・・・・)だったからだ。


『見れば分かりますね。……オオカミ男の牙です。あっ、ちなみにこれは姉からお守りとして貰った物です』


「……オオカミ男の牙を使った？頭の中にお花畑でもあるんじゃないか」


『……そう言われても言い返せないのは辛いですね。ですが此れ、姉が言うにはまじないのお店で売っていた物なんですって。
犯人は野犬と野良猫に殺した後で此れを押しつけて、牙の痕をつくったんです。お爺さんはただ純粋に言っただけでしょうから、金儲けには加担して無いと思います。

人間の方はーー自演じゃないでしょうか。殺さずに牙をこう押し当てるだけで血がだくだく出るので、自分でもやれる筈ですよ』


少し間を置き、息を吸って告げた。


『……これがわたしの考えた、《オオカミ男事件》の真相です。
もしこの仮説が本当なら、……犯人を早く捕まえないと面倒なことになるとーー』

「面倒な事にはならないぜ、餓鬼」



ーー……低い声が、響き渡った。



「お見事な推理だった。……が、残念ながら今の推理を聞いていたのはこの場に居る奴だけだ。つまり何が言いたいかというと……」

ジャキン、と銃の安全装置を外す音が聞こえる。……ちょ、ちょっと待って。これかなり拙いんじゃない……？ごん呼ぶ暇も無いよ……？


「ーーお前らを殺せば口封じが出来るって事だ！！！」

男が銃を構えた。ど、如何しよう……如何すれば……




ーードガッッ！！！



………………え？

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