ポートマフィアの悪魔が天使に懐かれました。【文豪ストレイドッグス】【合作】☆天使ver.

友達探し１６日目 ページ17

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『桜庭ちゃん、逢引(デート)しましょう逢引！』

「厭」

『因みに私のお勧めはですねえ』

「聞けよ」


……と口では云っているが、正直此の少女の唐突さにはもう慣れていた。何故急にそんな事を云い出すかは全くもって理解できていないが。


「……ごん」

『ごん？』

「……撫でさせてくれるんなら、良いけど」

『……！！』


やったー、桜庭ちゃん大好きですー！と桜庭に抱きつこうとする少女から逃げつつ、桜庭は一回だけだからなー！！と怒ったように叫ぶ。

……何このツンデレかわいい。其の時丁度その場に居合わせていた通行人はそう思ったらしい。


『じゃあ何時(いつ)にしますか？』

「……明日以降な。今日は一寸……用事が出来た」


そう云って桜庭は適当にはぐらかした。暫く新美にじーっと見られていたが、やがて彼女は何か判ったとでも云うようににこりと笑う。

それじゃあまた明日ー！と云いながら、彼女はぱたぱたと走り去って行った。


「………………却説(さて)、と」


バレた。絶対何しようとしてたかバレた。あのちっこい探偵め。心の中で桜庭はそう毒づく。

心の中でだけ。

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「……いたいた」

「ん？……おお、君は確か……ポートマフィアの構成員の桜庭一樹だっけ。僕に何か用？」


新美ちゃんなら今日はいないよー、と云われて、知っとるわ。と反射的に返した。何でフルネーム知ってんだとか聞きたいっちゃ聞きたいけどどうせ会話にならないなと桜庭は瞬時に悟り諦める。偉人には変人が多いんだ。


「……アンタ、あのちっこいのに何か吹き込んだ？」

「ちっこいの？」

「新美の事だよ新美の」

「あー、うん」

「…………何云ったん」

「別にー？『友達と仲良くなるには如何すれば良いんですかー』って聞かれたから『逢引でもしたらいーんじゃない』って云っただけだよ？」

「は？？？？」


怖い顔しないの！折角の可愛いお顔が大変だよー！とおちょくられる。取り敢えず死ねとだけ吐き捨てて置いた。おい名探偵この野郎。

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