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髪の毛。 ページ30
赤羽side
「珍しいね、Aから言い出すのって」
『嫌ならいいけど……？』
「ヤなわけないじゃん」
タオルで俺の髪を拭いてくれるAから、俺の匂いがした。
優しい手つきで、丁寧に拭いてくれる。ほとんどないであろうこの機会を、俺は存分に楽しむことにした。
『カルマの髪っていつもサラサラだね』
「”いつも”ってどう言うこと？」
俺の髪を拭いてくれるってことは、必然的に体も近くなる。
耳の近くで突然話されたのでびっくりしたけど、何とか動揺は隠せた。
『サボってる時、大体寝てるでしょ？たまに頭撫でてるんだ、カルマの』
「は……なにそれ聞いてない」
言ってないもん、とA。次から寝たふりにしよ〜
スーっと突然首元を指でなぞられた。
「っ……なに」
また同じ所をなぞられる。
「っだから『ここ弱いんだねぇ〜体が反応してるよ？』……」
いつもの俺かよ……ってかされる側ってこんな感じなんだね。フツーにくすぐったい。
「でもまぁ、いつまでもやられっぱなしってわけには、ねぇ？」
”あ、やば…”って言って離れてくAの手をがっしり掴み、そのままソファーにGo。
さ〜て、これからどうしようかな……
ぎゅっと抱きしめられた。
いつもと違うのは俺からじゃなくてAからってとこ。
「こうすれば俺が何もできないって知っててやったでしょ」
『さすが…なんでもお見通しですか』
「悔しいけど、Aの考えてる通り全く動けない」
(このまま抱きついてたい)
(このまま抱きついててほしい)
ラッキーキャラ
木村正義
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作者名：てぃーめい | 作成日時：2016年7月31日 9時
