約束、覚えてますか２《Kosei》 (ページ4)

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「光成…」

『あ、思い出した？』

「思い出すよ、当たり前じゃん…」

わかりきった笑みを浮かべる彼に、私の顔がぶわっと熱くなる

それは昔…光成がいなくなる少し前、いつものようにここに来ていた私達…だけど、いつもと違うことがあった

その当時、クラスで恋愛ドラマが流行っていて…子どもながらに興味を持った。

男子より女子の方が早く大人になる、とはよく言うけど…簡単に言うとませてた

「ねえ、光成」

『何ー？』

「チュー、したことある？」

『えっ、な、ない…けど。だって俺まだ小学生だよ？なんで？』

「…テレビで見て、どんな感じかなって。」

『チューしたいの…？』

興味を持っていた私は、無言でこくりと頷いた。

本当に興味本位で、でも光成と出来たら良いな…ぐらいに思っていた。

だからあの時、光成の方からしてくれるとは思わなかったんだ。

私の目の前に立つと、突然顔を近づけてキスをしてきた彼は…今思えばめちゃめちゃませてた。うん、私なんて今の方が恋愛力低い気がするもん。

『あれが俺のファーストキス。子どもだった俺が、望んでしたこと』

「そう、なんだ…」

『俺、あの時してなかったらさ…初めてがどこの誰かもわからない人になってたと思う』

「…掘り返されるの凄く恥ずかしいんだけど」

『俺にとっては、ここが大切な場所なんだよね』