約束、覚えてますか２《Kosei》 (ページ14)

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『でも、Aに教えてほしいんだよね』

「えっなんで！？今の話の流れだと絶対青木くんの方が良かったやつじゃん！」

『まあ、教え方が上手いとか頭が良いとか…そういうことだったら青木に頼むのが得策なのは否定しないけど。そうじゃないじゃん』

「そうじゃない…？」

ますます頭が混乱しそうになる。光成の考えてることがわからない。

疑問符が大量に発生して脳内を埋め尽くす

すると、繋いだ手を軽く引いて私達の距離が縮まる。

たったそれだけのことなのに、距離が近づけば鼓動の速度が上がった

『Aと、いたかったんだよ俺は』

「へ…？」

『一緒にいる時間を増やしたいって思ってる、だけ』

そう言って照れ笑いを浮かべながら口元を手で隠す光成に不覚にもキュンとした。

ずるいずるい、ずるすぎる…！

いつも私ばっかりドキドキさせられてなんか悔しい。

愛情表現が露骨な訳じゃないから、たまに与えられるそれにまんまと喜んでしまう自分が憎い…

「光成にドキドキさせられて悔しいんですけど」

『そんなの俺だって同じだから』

「絶対嘘だ、そんなの見せたことないじゃん！」

『見せないだけだから』

「ふーん、本当？」

『Aが思ってる以上に、ちゃんと好きだしドキドキしてるよ』

真っ直ぐに見つめられてくすぐったくなった。

ドキドキしてくれてるのか、そうか…それがわかっただけでも嬉しい。

にやついてしまいそうな頬に力を入れて、なんとか抑え込んだ