約束、覚えてますか２《Kosei》 (ページ12)

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「…デートじゃなかった」

『もう、ごめんって！(笑)』

光成とデート！とルンルン気分だったのに、簡単に崩された。

やって来た場所は図書館で、そこそこ大きなところで学生からお年寄りまで…来ている人は幅広い

そんなところに来て何をするのかと思えば、“勉強教えてほしい”と呟いた

完全にデートだと思っていたのに、まさか勉強会だとは…

「…光成から誘ってくれるなんて珍しいと思ったのに」

『そんな拗ねんなって』

「そもそもなんで勉強？頭悪かったっけ？」

『まあ、俺にはハンデがあるから…早めに取り戻しておきたくて』

「あ、そっか…ごめん」

ハンデがある、その言葉にハッとした。

最近幸せすぎて忘れかけていたこと。姿を消していたんだから学校になんて通っていなかった。

あの場でも一応話したりするのに勉強は必要だから教えてもらってたとは言うけど、それでも学校に通うのとは違う。必要最低限でしかない。

その分遅れだって出てくるわけで…光成は遅れを取り戻そうとしている。それなのに私は自分のことしか考えていない。最低だ。

心の中で反省すれば、彼が雑に頭を撫でた

『気にすんなって。むしろ忘れてくれてた方が俺は嬉しいよ』

「…私、ちゃんと付き合うから！勉強も教えるし、そんなに頭良くないから限られてるけど！」

『ありがと、助かるわ。じゃあ早速教えてもらっていい？』

「もちろん！任せて！」