約束、覚えてますか《Kosei》 (ページ7)

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家の近くにある公園に入れば、夕方なこともあって誰もいない。

ベンチに座れば落ち着くかと思って腰を下ろしてみたけど、涙は止まらずに溢れる一方だ

顔を隠すように俯いて涙を流せば足音と共に息が切れた声、そして視界に入ってきた靴。

深田「ほんっと、バカ…」

「深田…」

深田「ごめん、檜山くんじゃなくて」

「…良いよ別に、期待なんてしてなかったから」

なんて嘘、本当はちょっぴり期待した。

昔は喧嘩をすると…彼が私を見つけて謝ってくれたから。ほらまた、昔のことを思い出す。

迎えに来てくれるんじゃないか、言い過ぎたって言ってくれるんじゃないか…と期待しては崩される

深田「Aからいろいろ聞いてたけどさ…イメージと違った」

「私もビックリだよ、だって第一声が“あんた誰？”だよ？信じられる？」

深田「確かに、それは強すぎる(笑)」

「…光成、変わっちゃったのかな」

元気付けようとしてくれる深田に乗っかって、ちょっとふざけてみる。

泣いたことでスッキリした心は、さっきまでのつらさはない。

…それにやっぱり、人が変わっていようと私にとって大切な幼馴染みで初恋の人だ。

生きていてくれただけでも良かった、そうポジティブに考えることでなんとか自分のメンタルを保とうとした

それが深田にバレたのか、ぐしゃぐしゃに頭を撫でられたけど今回は助けてくれたし多目に見てやろう。