約束、覚えてますか《Kosei》 (ページ21)

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今日はもう無理だろう、と気を使ってくれて古びた家屋から出る。

深田がうっちーくんと呼んでいた人が“Aちゃん送っていこーか？”なんてニコニコして声をかけてくるから慌てて首を横に振った。

だって、やっぱり深田と豊田くん以外はよく知らないから怖いし。

深田「大丈夫だって、皆悪い人じゃないからさ！」

「でも…」

深田「青木くんと安嶋くんは優しいから！」

元木「おいっ、俺は！？」

深田「湧くんも優しいですもちろん！」

元木「おーっ、お前も偉くなったな、ええ？」

湧さんが深田に激突しに行き羽交い締めする、それをきっかけに2人でじゃれあう。

やめてやめて！という言葉とは裏腹に、深田は楽しそうだし湧さんも笑みが隠しきれていない

…普通の生活をしていたら光成は、友達とこんな風に遊んでいたのかな。

深田「…じゃあ、俺がAのこと送るんで」

安嶋「あ、ひらつが今終わったからそっち行くって」

元木「遅すぎだろ(笑)」

内村「深田、後でいつものファミレス集合な～」

深田「はーい！」

青木「豊田くんはどうする？俺、話したいことがあるんだけど」

豊田「邪魔にならないなら…行こうかな」

私以外の人は、どうやらファミレスに行くらしい。

それなのに深田は私を送ると言うから、私を送ってファミレスに行くのは二度手間だから1人で帰れると返せば“女の子1人じゃ危ないだろ”と私の肩を叩いて先に歩いていった。

後ろから深田やるやん！なんて声が聞こえるけど、気にしてないのか先に進んでいく深田を慌てて追いかけた