約束、覚えてますか《Kosei》 (ページ16)

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先生の言葉を合図に各自、席を立つ。

その後真っ先に教室を飛び出すものもいれば友達同士で喋ったり…

私はそんな人達を横目に、帰る準備をする豊田くんの席に近寄った。それは私だけじゃなくて、深田も同じだ。

深田「…豊田くん、」

豊田「大丈夫だよ、やましいことなんてないから逃げないし」

「…ごめん、気になっちゃって」

豊田「ううん。どこか静かなところで話したいんだけど…」

深田「あ、俺！良いとこ知ってる！」

着いてきて！と意気揚々と教室を飛び出していく深田に首を傾げれば、隣に立つ豊田くんも同じように首を傾げた。

不思議に思いながら深田を追いかければ学校から少し離れた、古びた家屋に入っていった

…え、ここ入って良いの？なんて思いながら私と豊田くんは後に続いていく。

すると突然、深田ー！！！と声が聞こえて肩を震わす。今の声誰の…？

深田「うっちーくん！」

「ちょっと深田、急に…わっ」

豊田「何があって…あっ、」

深田に追い付けば、視界の中に入ってくる数人の男子。

誰だ…？と頭の中が混乱する私とは裏腹に、その人達と仲良さそうに話し出す深田。

やばい、ついていけない。と思って豊田くんを見れば同じようにオドオドとしていて安心した。うん、豊田くんはきっと私と同志だ。