約束、覚えてますか《Kosei》 (ページ15)

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豊田くんから紡がれたその人の名前は、まさに今…私達が思い浮かべていた人物で。

思わず深田と顔を見合わせれば、同じように思ったのか目を見開いて驚いていた

なんで豊田くんが光成のこと…

そう思っていると、途端に豊田くんがあたふたとしだして顔の前で手を振った

豊田「あ、いや…違う人なら良いんだ。ごめん、急に話しかけて…」

「っ、ううん！違わない！合ってる！その光成！」

豊田「本当？……良かった、檜山くん元気？」

「うん、元気だよ。でもなんで…」

豊田「あー…」

深田「もしかして何か…知ってんの」

なんで豊田くんが光成のこと知ってるの？

そう聞こうとすれば何かを濁すように目を逸らすから、もしかして光成の何かを知ってる…？

伺うように黙ったままでいると、豊田くんが口を開いた

豊田「檜山くん、今どこにいるの？」

「今？多分家だよ、なんで？」

豊田「そっか、家に帰れたんだ…良かった」

「それ、どういうこと？」

豊田くんの発言でわかった。光成が消えた時のこと、豊田くんなら何か知ってる。

疑問をそのまま言葉にすれば、それに答えるようにふわりと微笑んだ豊田くんは、今日の放課後ちょっと時間貰っても良い？と呟いた

私と深田はもう一度顔を見合わせ、コクリと頷いた