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《Aちゃん、どうぞ》
「お邪魔します…」
《そんなに緊張しないで？昔はよく来てたじゃない(笑)》
光成がいなくなってからは家に上がり込むことはなくなって…この家に入ったのは何年ぶりだろう？
変に緊張しちゃってガチガチになる私の肩を、光成ママが優しく叩いた
椅子に座った私の前にお茶の入ったコップを置いて目の前に座る光成ママ。
「あの、光成は…元気ですか？」
《元気よ、長い時間会わなかったから気まずくなるのも覚悟してたの。でもそんなことなかった。大人っぽくはなったけど、今も変わらず可愛いよ》
「そう、ですか…」
《…ごめんね。この前、光成が酷い言い方したでしょ？》
「やっぱり、聞いてたんですか？」
私の質問に、コクリと頷いては悲しそうな表情を浮かべる。
あぁ、こんな顔をさせたかった訳じゃないのにな…皆に笑っていてほしいだけなのに。
私の持つ想いは…そんなにいけないことなんだろうか
《…光成ね、何も話してくれないの》
「え？」
《私もね、警察からいろいろ聞いてるから何があったのか知ってるけど、絶対に光成の口からは言ってくれない。言いたくないんだろうね、きっと》
「そう、なんですか…」
《だから、ごめんね。私からは何も言えないの》
貴方が消えた空白の時間に…何があったの？
その疑問を口に出せず、私は出されたお茶を飲み干した
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作者名：優風翔
| 作成日時：2021年3月28日 22時
