約束、覚えてますか《Kosei》 (ページ2)

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深田「…ってば、ねえっ！A聞いてんの！？」

「へっ…？」

ガツンと脳に響くような声に、ふっと意識を現実に引き戻す。

パッと顔を上げれば、不思議そうに私を見つめるのは高校生になって出来た友達の深田だ。

何故だか異様に絡んでくる彼に、初めはだいぶ動揺したのを覚えている

深田「ボーッとしてたけど…どしたん？」

「あぁ、ううん…ちょっと昔のこと思い出して」

深田「…もしかして、檜山くん？」

あれから光成は見つからず、小学生だった私はもう高校生になった。

警察に連絡したり、親が探したり…手は尽くしたけど結局見つからず、捜査も打ちきりになってしまって。

私が1人にしてしまったせいで、彼は消えた。

何度も何度も、光成のお母さんに謝った。小さいながらにも必死に…だけど、光成のお母さんは私を責めなかった。

“きっと、光成はAちゃんを守ろうとしたのよ”と無理して笑っていたんだ

「…まあ、そんなとこかな」

深田「全く、Aちゃん置いてどこに消えちゃったんだろうねぇ。その檜山くんとやらは」

深田は、光成と面識があるわけではない。

むしろ全く無関係、接点なんてどこにもないような人物だ。

でもある日…諦めきれなかった私は、街中で人探しの紙を配っているのをたまたま深田に見られたのがきっかけだった

私の昔話を聞いて、俺も協力する！なんて配るのを手伝ってくれたのを…今でも覚えている