狂犬＋子犬3【今日から俺は】 (ページ7)

今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:50,963 hit

入院Ⅱ① ページ7

猛くんと救急車に乗った

車内でずっと猛くんの手を握っていた

前は頭だったけど今回は違う

胸が苦しくてとても痛い

このまま死んでしまったらどうしよう...

手術室の廊下で手術が終わるのを待つ

隣には智司さんが居て

片桐「相良なら大丈夫だ。
あいつはこんなことで死ぬような奴じゃねぇからな」

そう言って私の頭を撫でてくれた

智司さんの言葉には何故か安心感があって何故か落ち着けた

看護師「手術が終わりました。
傷口はそこまで広くはないですが他の傷が酷いですね」

一週間ほど入院ですと看護師さんは言った

二人で病室に行くとベットに横になって眠っている猛君

『初めて会った時も入院してたんですよ、猛君』

片桐「お前らよく入院するよな」

『ちょっとー、良い感じの入りだったのにー』←

片桐「？すまん」

二人で先生から詳しい説明を受けた後、智司さんが猛君の着替えなどを取りに行ってくれた

私はベットの横にある椅子に座り彼の手を握った

『いつも無茶ばっかりして心配ばかりかけて...』

相良「好きな女は無茶してでも守りてぇんだよ」

その声にハッと顔を上げた

猛君は目を開けていて私の手を握り返してきた

『...ばか』

相良「馬鹿で悪かったな」

『あほ』

相良「それでも好きなんだろ？」

『うん』

私がそう言うと猛君は私の頭を優しく撫でた

相良「心配かけてごめんな」

『...うん』

相良「怒ってんの？」

『うん』

相良「ごめんて」

『うん』

何を話していいか分からない

隠し事してた、私は怒れる立場じゃない

何か言わなきゃと思っても言葉が出てこない

そんなことを思っていると、痛っっという声が聞こえ見ると猛君が身体を起こしていて

相良「Aちゃん、おいで」

そう言って両腕を広げた

私は黙って彼の腕に入っていった

相良「心配かけてごめん」

『私もヤクザってこと黙っててごめん』

相良「あー、確かに驚いたけどヤクザのAちゃんでも好きだからいいよ」

『...ありがと？』

相良「なんで？なんだよｗ」

久しぶりに話した気がする

『なんか久しぶりだね、こうやって話すの』

相良「確かにな、最近忙しかったからな。
捕まってたし」

なんて笑う猛君

なんだか懐かしい感じがした