11.初上陸の街 ページ17
あれだけ屋敷くんに言われたのに店に行くのはやめられなかった。なんでこんなに通ってしまうのかは分からない。もちろん仕事も辞めてない。
「俺、もうすぐ誕生日なんよね」
今日も卓でリリーくんと飲んでいるとそんな話をされた。
「え、そうなんだ」
「誕生日の日イベントあるんやけどAちゃん来てくれる？」
「もちろん！」
ホストの誕生日って豪勢なイメージ。やっぱシャンパンタワーとかやるんだろうな。私も高いお酒入れたいな。
リリーくんの誕生日は豪華にしてあげたい。リリーくんの売り上げに貢献したい。相変わらずリリーくん盲目な私。
誕生日イベントまでにたくさん稼ぐと決めた私は早速店長にシフトの相談をした。
「芝さん！私稼ぎたいからシフトたくさん入れて！」
「え、どうした？珍しいね」
「お金が必要なの」
「何、掛けでもしたの？」
「違うよ。担当の誕生日が近いの」
芝さんはあーねという顔をした。ちなみに芝さんは私がホスクラに通ってるのを知っている。
「つってもなー、最近客入り悪いんだよ。お前出稼ぎ行く？」
「出稼ぎって何なの？聞いたことあるけど」
いまいち分かってない私に芝さんは簡単に説明してくれた。そこで私は初めて最低保証金額や寮のことを知った。保証金あるんだ。助かる。
「ふーん。それでもいいよ」
正直稼げれば何でもいい。まあリリーくんと会えなくなるのは少し寂しいが。
「分かった。ちょっと確認する」
芝さんは他店舗に電話し始めた。恐らく向こうの店長さんと話してるのかな。少し待ってると芝さんの電話が終わった。
「Aには大阪の系列に行ってもらうから」
「え、大阪？！」
思ったより遠かったのでちょっとビックリしたけど大阪行ったことないしちょっとした旅と思うことにするか。
「あっちも人手足りないらしいしちょうどいいんじゃね？」
こうして私は大阪に出稼ぎに行く事になった。
「バックれんなよ」
「分かってるって」
芝さんに念押しされながら私は帰宅した。
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あんこ(プロフ) - のよさん» 感想ありがとうございます！！書くの頑張ります！✨ (1月8日 16時) (
レス) id: 0a051c8dbb (このIDを非表示/違反報告)
のよ - まじでまじで面白いです！！続き楽しみにしてます、！ (1月8日 3時) (レス) @page26 id: 795fd37f5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんこ | 作成日時：2023年11月4日 14時
