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20分ぐらいして嶋佐くんが家にやって来た。
「ごめんね。来てくれて」
「平気平気」
玄関で出迎えてリビングに案内する。一昨日掃除機かけたからまだそこまで汚くないはず。きたねー！とか言われたらどうしよう。
「あ、GTOあんじゃん」
部屋に入るなり嶋佐くんは部屋のことより漫画本を見て嬉しそうにした。
「嶋佐くんもGTO好きなの？」
「うん。俺読んでたわ」
「へー。これ面白いよね」
「そう。てかこれ主題歌ラルクなんだよな」
嶋佐くんはラルクの歌を鼻歌で歌いながら床に座った。
この感じだとちょっと部屋汚くても良さそう。気遣わない感じで良かったと嶋佐くんの過ごし方を見て一安心。
「で、Aちゃん大丈夫なの？」
「あ、うん。さっきのビックリしたよね。ごめんね」
「謝んなくていいよ。もしかして昨日のその知り合いに何か嫌なこと言われた？」
「ううん。そういうのじゃないよ」
どうしよう。どう話せばいいんだろう。
「なんかねー。色々と死にたくなった」
一言で言うとこんな感じ。実際友達に風俗してる姿見られるとか情けないじゃん？消えたいよね。
私の死にたい発言に嶋佐くんの表情は少し固くなった。
「なに、Aちゃん病んでんの」
ただ嶋佐くんはいつもの感じで私の言葉を拾ってくれた。あまり空気を重くされない方が話しやすいので助かる。
どうだろう…。特別病んでいたわけじゃないはず。まあ不意に、自分何してんだろうとか思うことはあったけど。
それを世間では病んでいるというのかもしれない。だけど私の場合、色々と人生辛すぎて病んでいるという感覚が分からなくなっていた。
「そしたら俺もAちゃんの後追おうかなー」
「えっ」
あまりにもサラッと言うのでびっくりして聞き返してしまった。
「なんで嶋佐くんまでそんなこと言うの」
「だって天国でAちゃん1人じゃ寂しいじゃん」
嶋佐くんの言葉に思わず泣きそうになった。
今の私は心が弱ってるから余計に沁みた。下手したら真面目に心配されるより嬉しかったかもしれない。
普通の人はこんなの面倒くさいよ。でも嶋佐くんはそれを表に出さない。家にも来てくれてこうやって慰めてくれてどんだけ優しいんだ。
「あ、そしたら来世で会おーよ」
私は涙を堪えて軽く返す。さっきGTOの主題歌の話をしたので歌詞を掛けてみた。嶋佐くんはすぐに分かってくれたらしく優しく笑ってくれた。
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あんこ(プロフ) - のよさん» 感想ありがとうございます！！書くの頑張ります！✨ (1月8日 16時) (
レス) id: 0a051c8dbb (このIDを非表示/違反報告)
のよ - まじでまじで面白いです！！続き楽しみにしてます、！ (1月8日 3時) (レス) @page26 id: 795fd37f5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんこ | 作成日時：2023年11月4日 14時
