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新山さんはバケツに水を汲みに行った。その間、山田くんと私は花火を見てこれやりたいあれやりたいと会話した。
「てか人いないから俺ら貸切やな」
「ね。ラッキー」
「A」
名前を呼ばれたので山田くんの方を振り向くと不意打ちでキスされた。
「びっくりした〜」
「Aはしてくれへんの？」
「外でするの恥ずかしくない？」
「誰もいないしええやん」
確かに。まあ、いっか。と思い私は山田くんにキスをした。我ながらカップル(笑)みたいなことしてるなと冷静になっていると新山さんの声が後ろから聞こえた。
「持ってきたで」
新山さんが私たちの近くにバケツを置く。
え、さっきのキス見られてないよね？
内心焦りながら山田くんをチラ見するけど山田くんはなんてことない顔をしていた。
…なんか堂々としてるし私も下手に慌てないようにしよう。
「よし、やんで」
新山さんは気合を入れながらチャッカマンを持ち始めた。どうやら見ていなかったっぽい。私はとりあえず一安心した。
「どれからやるー？」
私は適当に星柄のものを手に取った。火を付けると勢いよく光線みたいに火花が飛んだ。薄いピンク色みたいな光が綺麗だ。
「楽しいー！」
私は写真を撮ってストーリーに載せた。普段はあんまインスタいじらないけどこれは映えると思った。
そして隣の山田くんは花火を上に持ち上げた。
「ねえ、それ怖くないの？」
「怖くないわ」
たまに花火持ち上げる人いるけど火花がパチパチ落ちて火傷しそうで怖い。心配性な私は不安になりつつも山田くんの真似をしてみた。
「ねーやばい！やっぱ怖い！」
私はすぐに花火を下ろした。この一部始終を見ていた新山さんには鼻で笑われた。
色々な花火を楽しんだ後、みんなで目玉の線香花火を手に取った。
「わー綺麗〜」
「線香花火ってこんな小さかったっけ？」
新山さんがまじまじと線香花火の光を見る。そして段々と火が弱くなり消えた。
「こんな儚い感じなんやな」
たしかに線香花火って儚いしなんだか切ないよね。
もう9月だから秋っちゃ秋だけどこの暑い時期が終わってほしくないなと思っている自分がいる。
夏の終わりの寂しさと線香花火の切なさってなんか少し似てるなとエモいことを思った。
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あんこ(プロフ) - あずさん» あずさん！コメントありがとうございます！（ ; ; ）感想とても嬉しいです✨私もあずさんの見抜いて、心ドキドキしながら何回も読んでます✨更新頑張ります！😳 (2月10日 1時) (
レス) id: 262806c1af (このIDを非表示/違反報告)
あず(プロフ) - 夜分遅くに失礼します…！めくるめく日々の更新、楽しみに待ってました。石井さんの登場に心踊ってます。あんこ様のお話の構成、自然な会話が大好きです。どんな結末を迎えるのか一読者としてワクワクしつつ、また最初から読み返そうと思います。更新頑張ってください！ (2月10日 1時) (レス) @page36 id: de1b10e721 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんこ | 作成日時：2023年6月9日 1時
