めくるめく日々

8.絶望的にムリ ページ18

9月になり、私の店舗の店長が変わった。

前までの店長は年齢が近くて話も合う感じだったけど今回来た店長は正直無い。マジで無い。

年齢も上だしノリ合わないし何言ってんのか説明下手クソだし。一番最悪なのは性格が悪いこと。とにかくいちいち突っかかってきてうざい。9月に入ってまだ2週間だけどもうすでに大嫌いだ。

こいつとシフトかぶるの嫌だから、日数減らしてもらおうかなーなんて考えながら最近は仕事をしている。




今日は土曜日。お客さんが非常に多く館内全体が賑やかだ。


入口付近に置いてあるマネキンの服を変えていると山田くんが通った。

「お疲れ」
「お疲れー。おつかい？」
「そう。両替しに行ってた」

山田くんはお金が入っているポーチを見せながら答えてくれた。

「あ、もうそんな時間か！私のとこもそろそろ行かないと」
「今日両替機混んでたで」
「えー。みんな繁盛してんだねー」

そこから私と山田くんは今日何売った？とかの話を始めた。

山田くんは非セール品を売ったらしく一気に店の売上を上げたらしい。嬉しそうに語っていて聞いてるこっちも嬉しくなった。

そしてお客さんが店に入ってきたので私達は会話を切り上げた。

店員がおしゃべりしてる時ほどお客さんが入ってくるのはあるあるだ。空気を読んだ山田くんはじゃあと言った後自店に戻って行った。

私は私でお客さんに声を掛けよう。
その瞬間店長に呼ばれた。


「今おしゃべりしてたでしょ」
「はい」
「みっともないからあんま店頭でベラベラしないで」
「…すみません」

店長の言うことも分かる。ここは素直に謝った。

確かに店員のおしゃべりって感じ悪くうつっちゃうよなと少し反省した。

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