忘れ去られた九番目“虚構”

お預かり ページ12

A「真昼!」

ドアの先には真昼が立っていた。あの黒猫も掴んで。

A「えーっと…どうしたの?」

真昼「ちょっとコレ預かってくれ!」

黒猫をつき出された。

A「…えー、何で?」

私の家ペットホテルじゃないんですよぉ真昼お母さん…主夫だから忙しいのも分かるけど…ね?

真昼「御願いちょっとだからさ!今から出掛けてくるんだけど、コイツ家にいると、まぁ、色々散らかすし!」

え、一緒に連れて行けばいいのでは…?

と言おうとしたけど、猫を押され、真昼は出掛けて行ってしまった。

マジか

黒猫は辺りを見渡して、猫のままゴロリとソファーに横になった。

私はかなり其処から離れているキッチンで夕飯を作った。

ん…?待って…

まさか怠惰、私にバレてないと思ってる?人型にならないかも。。

じゃあ御飯は一人分?でも人型になったら…!?

ていうか何で怠惰の分まで作らなきゃならないの!




あ…


考えている間に、焼きそば麺が二人分、ツルンとフライパンに落下した。

あぁ、主夫早く帰って来ないかなぁ…。出来れば夕飯が出来る前に!!

そんな願いも虚しく、焼きそばが出来上がっても真昼は帰って来なかった。

極力、人型の怠惰は見たくない。

なんでって、それは、怒りが沸いてくるから!

怠惰達は昔、大体人型だったからね。猫の姿は全然見なかった。

本当はこの猫つまみ出したいけど、友達に御願いされたし、そうもいかない。




…友達?……








〜続く〜

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