蛇の僕と獅子の君。Part 3【ハーマイオニー・グレンジャー】 (ページ14)

今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:158,124 hit

108限目ページ14

場所は医務室。先程ヒッポグリップに襲われたドラコのお見舞いに、僕はわざわざ足を運んでいた。ちなみに今この場にいるのは、グラップとゴイル、それから義兄のテュフォンである。

「君は一体何をしているんだ、ドラコ」

少しキツめの口調で言うと、彼は額にしわを寄せてボソリと呟いた。

「あのバカ鳥が悪いんだ。あんなの、父上に言いつけてやる」

ぐるぐると巻かれた包帯に触れながら、彼は決心を決めたように筆をとった。インクに浸し、文字を綴っていく。それがなんだか、僕は許せなかった。

「今回は君に非があるだろう、ドラコ。ハグリッドも一応注意喚起はしていたんだ」

「でもあんなものを授業に出すのが悪いんだ。生徒が怪我をしたらどうする？まあそうすればあいつはとうとうクビになって僕らの前からいなくなるだろうけれど」

あの出来損ないの木偶の坊め。ドラコは呟いて、綺麗な筆記体を作り出す。『execute』そんな綴りを見て、僕は思わずドラコの怪我した方を殴ってしまった。

「った……何をするんだ、急に」

「いい加減にしろ、ドラコ！そんな簡単に処刑だなんて＿＿」

「いい加減にするのは君の方だA！」

怒鳴ろうとした僕に被せて、凛とした声が響いた。