穴熊の女 ページ8
「彼がどのような人だって。たとえ彼が私を守ってくれない存在であっても、たとえ何も教えてくれなくても、そんなことはどうだっていいのです」
なんて夢心地。気づいている。私は自分自身に酔っているだけなのだ。
それでも、それでもいい。そんなことは、関係ない。私は彼を、彼の存在を、意識するだけでこんなにも幸せな気持ちになれるのだから。
「関係ないのです。小さなことに過ぎないのです。だって私は、彼のもとにいるだけで、全て赦される。とろくても、彼のやることのほんの一部も理解できなくても、彼は赦してくれる。出来損ないだなんて言わないの」
ダンブルドアの瞳に映った、自分の姿が見えた。この上なく恍惚な表情をしている。彼が見たら、なんていうだろう。
「ただ、ただ、彼のそばにいたいのです。死の直前まで、私は、彼とともにありたいのです」
ダンブルドアは、少しの間何も言わなかった。じっと私を見つめて、その後に、控えめに口を開く。
「それならばなぜ、君は彼をヴォルデモート卿と呼ばないのかね？」
「＿＿？」
表情が、固まったことを理解した。
彼が何を言っているのか、よくわからなかったのである。
呼んでいる。呼んでいるではないか。彼のことを、そう。だって彼はそれを望んでいる。そう呼ぶことを、望んでいる。それならば、私が呼んでいないはずがない。あの時も、あの時だって。
「……」
でも、それは、それは、へプシバ・スミスを殺した時、彼の父を殺した時、全部、全部、あの時は、
「よ、余計なことを言わないで、ください」
私はそう言って、急いで校長室から立ち去る。
なんて、なんて簡単に、私の心をかき乱すのだろう。なんて簡単に、この気持ちを踏みにじるのだろう。私は瞳に張った涙をぬぐって、足早にその場を離れて行った。
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あんころころもち@多忙(プロフ) - マニ。さん» ありがとうございます🫶 そのお言葉を励みにがんばります！ (3月7日 2時) (
レス) id: e53fc357d1 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - あんころころもち@多忙さん» ✉️。こっちの作品も面白いです！後だと茶番の方とか遅れてごめんなさい💦、これからも更新応援してます。☺️ (3月5日 21時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
あんころころもち@多忙(プロフ) - あまねさん» やたーーーありがとうございます❤️ (9月16日 15時) (レス) id: 59f64f1814 (このIDを非表示/違反報告)
あんころころもち@多忙(プロフ) - ｴﾇｴﾇさん» ありがとうございます☺️しっかり闇の帝王なヴォルさんを作りたいがための作品です！読んでくださってありがとうございます〜❤️ゆっくりな更新ではありますが、よろしくお願いいたします🙇 (9月16日 15時) (レス) id: 59f64f1814 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - たああああああああすき (9月9日 16時) (レス) @page37 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんころころもち | 作者ホームページ：
作成日時：2021年8月25日 18時
