蛇の僕と獅子の君。Part 8【ハーマイオニー・グレンジャー】 (ページ10)

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ダフネ、セオドールの言葉と、ブルストロードの高速な頷きに、ついつい押されてしまう。するとパーキンソンがぐいとこちらに顔を近づけて言った。

「そういうとこよ、言い返しなさい」

「要求が多いって。君は僕をどうしたいのさ」

「それについては昨日ザビニと話したの」

「何てこと話してるのさ」

「ゆくゆくはあんたを子分にして、楽に暮らしていきたいわねって」

「何でそれをザビニと話すのさ。てか、僕を子分にしたってなにも出ないでしょ」

「まあでも、ほんとにさ、あの女はむかつくよ」

「そうね」

　ザビニの声に、一瞬その場がしんとなった。聞こえてくるのはグラップとゴイルがむしゃむしゃとお菓子を食べる音だけ。

「いや。そうでもないさ。今日のあれ聞いたか？ポッターが罰則を受けた件」

「聞いたわドラコ！とってもざまあみろっておもったもの！」

　さすが変わり身の早い女パンジー・パーキンソン。君のそういうとこ、嫌いじゃないよという視線を向けると、うさん臭そうな目で睨まれる。
　しかしドラコは突然どうしたのだろう。

「そうだろう？だから僕はあいつを利用して、グリフィンドールをはじめとした血を裏切る連中にいろいろなことを教えて差し上げればいいんだ」

「あのさ、マルフォイ。お前が思ってるほど、俺らポッターに恨みは……」

「天才だわドラコ！あなたの案が世界で一番よ！どうしてザビニのあんぽんたんはこんなに素晴らしいことを思いつけないのかしら……ああ、簡単だったわね、あなたが天才だからよ！」

「……」

　パーキンソンの圧力に負けて、ザビニは黙る。今回ばかりはブルストロードも、パーキンソンの言葉には同意していなかった。

「まあ、じゃあ、解散するか」

「……そうだね」

　イチャイチャしている二人を置いて、僕らはその場を離れる。正直言って、パーキンソンがいる限り、ドラコは一生最強だと思う。