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「なに、この音」


 突如始まった爆発音に、僕はダフネに聞いた。ダフネも首をかしげて、音の方向を見る。談話室だとうるさいので、空き教室で勉強をしていた僕らは羽根ペンを置いて扉を開けた。


「きゃっ!?」


 一番初めに出たダフネが悲鳴を上げる。


「どうかしたか?」

「いいえ。何にもないわ。ただびっくりしただけ。これ、何が起きてるの?」


 廊下のあちこちで花火がさく裂し、それらは意思を持って生徒たちを襲っていた。とりあえず僕らはダフネを教室の中に引き戻し、ドアを閉める。


「一体何が起きてると思う?」

「まあ、グリフィンドールの仕業だろうな」

「……」


 と言っても、ここにいたって現状は何もわからない。僕らは同時に顔を見合わせて、それで外に出る決意をした。

 外に出て、騒ぎの中心はウィーズリーの双子だということが判明した。空を彩る花火とを見つめながら、僕らはため息をこぼす。


「ウィーズリーの双子って、僕あんまり得意じゃないんだよね」

「僕は関わったことがない」

「同じく。これから関わる予定もないしね」


 一年生だか二年生だかの時に変に絡まれてから、ここまで関りはほとんどなかったけれど、得意でないものは得意でないのだ。


「なにもないといいけど」

「最近、あの女が騒ぎ立ててうるさいのよ。このくらい問題を起こしてくれた方がいいわ。忙しくてちょっとは静かになるでしょうし。これに関してはウィーズリーに感謝ね」

「……」


 ダフネのアンブリッジ嫌いは相当である。僕は花火を見つめながら、彼女にバレないように肩をすくめた。


「勉強、今日はもういいか」

「もう少しでフクロウね。いやになっちゃう」

「……」


 ダフネの言葉で一気に現実に引き戻された僕は、もう少しだけ勉強をしようと思い直した。

 ウィーズリーの双子が退学をしたと聞かされたのは、それから数時間後であるけれど、まあ別にそこまで彼らに興味ないから、どうでもいいことである。

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あんころころもち(プロフ) - なんでもあかさん» 良かったです!藩王が遅くなってごめんなさい!これからもぜひぜひよろしくお願いします! 😘😘 (2021年11月25日 17時) (レス) id: 45eb699a28 (このIDを非表示/違反報告)
なんでもあか(プロフ) - あんころころもちさん» 直せてます! (2021年11月25日 4時) (レス) id: 3823565db4 (このIDを非表示/違反報告)
あんころころもち(プロフ) - なんでもあかさん» 直せた、でしょうか?よろしければ確認していただけると! (2021年11月17日 23時) (レス) @page5 id: 45eb699a28 (このIDを非表示/違反報告)
あんころころもち(プロフ) - なんでもあかさん» あれ、ホントですね……。もう一度直してみますね!教えてくださってありがとうございます!! (2021年11月17日 23時) (レス) id: 45eb699a28 (このIDを非表示/違反報告)
なんでもあか(プロフ) - 名前変換できてません、 (2021年10月28日 20時) (レス) id: 47b391de74 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あんころころもち | 作者ホームページ:   
作成日時:2021年8月3日 14時

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