蛇の僕と獅子の君。Part 8【ハーマイオニー・グレンジャー】 (ページ27)

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休暇も終わり、僕は結局心にモヤモヤを抱えたまま新学期を迎えていた。＿＿その上クィディッチの試合は今までにないくらい最悪なものだった。＿＿ついでにうわさではポターがまた何かをやったというのは聞いたけれど、正直言ってそこまで興味がないのでどうでもいい。

しかし、そのもやもやを、僕は一瞬とはいえ忘れることになる。その原因が、これだ。

「ザ・クィブラー？ああ、この前禁止された雑誌だろ？でも僕、それが何か詳しく知らないんだ。どんなのなの？」

「いわゆるB級雑誌よ。今まですごくばかげた記事ばかり出していた雑誌。それがあの英雄君が力を貸したおかげで、あり得ないくらい売れているらしいの。読んで」

　セオドールは席を外していた。僕はダフネからそれを受け取って、記事を読み始める。題名は「ハリー・ポッターついに語る。「名前を呼んではいけないあの人」の真相＿＿僕がその人の復活を見た夜」。

「なにこれ」

　呟いて、僕は読み進める。どうせばかげた記事だと思っていたし、みんなが騒ぐほど面白いものとは思っていなかったけれど、なるほど、本当にポッターが答えていたとは。

「これ、セオドールは読んだの？」

「たぶんまだよ。でも時間の問題ね」

　なぜ僕がそう問うたのか。それは記事の中に、彼の父親の名前が指名されていたからである。セオドール・ノットの父親が死喰い人であったというのは、それなりに有名な噂であった。しかし、それは脅されていたとか何とかで不問になったこと。しかし、こんな記事が出回ってしまっては。

「……ポッターのこと殴りたいよ」

「まったくの同意よ。つるし上げるなんて最低よ。学校にいる生徒が、つらい思いをするだなんて考えていないんだわ。自分だって同じような目に合ってるくせに、想像力が足りないのよ」

「その記事やばいよな」