45限目 ページ46
「うざ」
隣で、セオドールが呟くのが聞こえた。
僕もそう思う。彼は大変うざったい。
だって開口一番「私だ」とか言い始めるし、自慢しかしやがらない。
これならまだポッターの自慢話を聞く方がマシだと思った。
「ギルデロイ・ロックハート。勲三等マーリン勲章、闇の魔術に対する防衛術連盟名誉会員、そして、『週刊魔女』5回連続『チャーミング・スマイル賞』受賞__もっとも、私はそんな話をするつもりではありませんよ。バンドンの泣き虫妖怪バンジーをスマイルで追い払ったわけじゃありませんしね!」
最後のはギャグなんだろうか。笑うところなんだろうか。
スリザリンのカーストのトップの方にいる男子が、彼のことを鼻で笑った。
さて、長々と彼の自慢を聞いた後、ペーパーテストが行われた。
やっとまともなことが始まるのかと思いきや、その質問は。
「ちっ」
思わず舌打ちが溢れる。
隣のセオドールの機嫌が低空飛行過ぎることに気づいた。
1 ギルデロイ・ロックハートの好きな色は何?
2 ギルデロイ・ロックハートの密かな大望は何?
そんな質問が裏表に渡り続く。
計54問のくだらない問題を作ったことへの尊敬と、こんなくだらない問題を解く時間をわざわざ作ったことへの怒りで、僕の頭の中はぐっちゃぐちゃ。
こんなにくだらない先生がいたものかとため息をこぼした。
三十分後、ロックハートはテストを回収し、クラス全員の前で答え合わせを始めた。
好きな色はライラック色で、大望はこの世から悪を追い払い、ロックハート・ブランドの整髪剤を売り出すことらしい。すごくどうでもいい。
結局クラスに満点だった人物は一人もおらず、ただ気まずい空気が流れただけだった。
それからの授業は最悪で、ピクシー妖精の暴走を止められない先生に、僕らは戸惑い逃げまとい、授業が早く終わること願った。
「今までの授業の中で一番無意味だった」
「本当にその通りだ」
276人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あんころころもち(プロフ) - 風見ツクヨさん» コメントありがとうございます!読みやすさの自信が全くなかったので、そう言っていただけるととても嬉しいです。 ブラックくんは私の性癖をどうにか詰め込ませていただきました…!誤字のご報告もありがとうございます!訂正させていただきます! (2021年3月13日 0時) (レス) id: 1bdb7e36df (このIDを非表示/違反報告)
風見ツクヨ(プロフ) - はー、好き。好きすぎる。読みやすいしブラックくん可愛すぎかよ。あ、七限目のところ「〜に」が「をに」になっていますよ。 (2021年3月12日 23時) (レス) id: 4051fdcb81 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あんころころもち x他1人 | 作者ホームページ:
作成日時:2019年4月11日 22時