43限目 ページ44
「アーサー、あいつのことはほっとかんかい。骨の髄まで腐っとる。家族全員がそうだ。みんな知っちょる。マルフォイ家のやつらの言うこたぁ、聞く価値がねえ。揃って根性曲がりだ。そうなんだ＿＿」
僕は思わず立ち上がって、わざと聞こえるように大きな声でセオドールに言葉を発した。
「本当に血を裏切る者は穢らわしい。仲間内でコソコソ言って、それを否定する者がいないから優位になった気でいる。実のくだらない。そう思わない？セオドール」
「なんだと、小僧」
低い声が聞こえた。
僕はゆっくりと振り返ると、ハグリッドのコガネムシのような目と目があった。
「これは失礼。まさか聞かれているとは思いもせず……ただどうしても、我が血族の誇りを軽視する言い方、腹が立ちまして」
「……やめろ、A。言うだけ無駄だ」
セオドールが僕は制す。
僕は貼り付けたままの笑みのまま、彼に向かって頷いた。
彼らから離れ、セオドールは静かに口を開く。
「君さ、時と場所を考えなよ。あんな大人ばかりいる場所で魔法の使えない僕らが勝てるわけないだろ」
「だからってあんな言い方をするのが悪い。だって君、骨の髄まで腐ってるって言われたんだよ？悔しくないの？」
「慣れだな」
「グリフィンドールだって僕らと一緒だ。ああ僕ハッフルパフに入ればよかった。ハッフルパフだったらきっとそう言うことでいちいちイライラしなくていいんだもの」
「ハッフルパフ？善良のぜの字もない君が？」
「ちょっと失礼なんじゃないの？」
すぐにいつもの調子に戻り、セオドールと軽口を叩き合う。
だけど心の中のモヤモヤは、一晩寝ても取れやしなかった。
『揃って根性曲がりだ』
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あんころころもち(プロフ) - 風見ツクヨさん» コメントありがとうございます！読みやすさの自信が全くなかったので、そう言っていただけるととても嬉しいです。 ブラックくんは私の性癖をどうにか詰め込ませていただきました…！誤字のご報告もありがとうございます！訂正させていただきます！ (2021年3月13日 0時) (
レス) id: 1bdb7e36df (このIDを非表示/違反報告)
風見ツクヨ(プロフ) - はー、好き。好きすぎる。読みやすいしブラックくん可愛すぎかよ。あ、七限目のところ「〜に」が「をに」になっていますよ。 (2021年3月12日 23時) (レス) id: 4051fdcb81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんころころもち x他1人 | 作者ホームページ：
作成日時：2019年4月11日 22時
