13限目 ページ14
「ポッターには本当に感謝だ。僕たちたった一年目で全寮内で一番得点が高いんだから」
ニコニコ笑いながら言うと、セオドールはそうだなと笑った。
「これは優勝も夢じゃないわね」
ダフネも笑う。
セオドールと行動するのが常だが、最近はダフネも一緒なことが多い。
「……これだからスリザリンは。ズルして獲得した点数がそんなにいいか」
廊下を歩く誰かが呟いた。
今、廊下を歩くのは数人で、誰だかはすぐにわかった。
だけどみんな同じように嘲笑を表に出した。
「ズルって、なんだよ……」
俺は振り向き彼らを睨む。
こればかりは、腹が立って仕方なかった。
「やめろ、A」
そう言ったのはセオドール。
彼は自ら何かを言うのは珍しく、僕もダフネも驚く。
僕はセオドールに引っ張られ、禁じられた森の近くへと移動した。
「……相手にするな。くだらない」
「でも……っ」
「言いたい奴には言わせとけばいい。僕たちはスリザリンなんだ。他の寮から嫌われているのは、当然のことだろう」
「……でも！」
僕は怒鳴る。
怒りに、頭上の枝が立てて落ちた。
「ポッターのしたことにスリザリンが何かをしたか！？彼が勝手に規則を破って点を引かれただけじゃないか！なんで僕らがあんなこと言われなきゃいけないんだよ！」
「……気持ちはわかるわ、A。でも、それはセオドールも一緒よ」
「……っ」
「仕方ないじゃない。この学校は、マグル贔屓の奴らばかりなんだもの」
「……マグルが好きとか言いながら、それを見下している連中はごまんといる。スリザリンに限ったことじゃない」
「悔しい」
そんなのみんな一緒よ。ダフネが笑う。
「どれだけ僕らが頑張ったって、どうせみんなズルをしたからだって言うんだろ。僕はそんなの……」
そこでやっと周りが見えた。
そこには、哀しそうな顔をしたダフネにセオドール。
「ごめん」
「いいのよ。あたしも、そう思ってる」
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あんころころもち(プロフ) - 風見ツクヨさん» コメントありがとうございます！読みやすさの自信が全くなかったので、そう言っていただけるととても嬉しいです。 ブラックくんは私の性癖をどうにか詰め込ませていただきました…！誤字のご報告もありがとうございます！訂正させていただきます！ (2021年3月13日 0時) (
レス) id: 1bdb7e36df (このIDを非表示/違反報告)
風見ツクヨ(プロフ) - はー、好き。好きすぎる。読みやすいしブラックくん可愛すぎかよ。あ、七限目のところ「〜に」が「をに」になっていますよ。 (2021年3月12日 23時) (レス) id: 4051fdcb81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんころころもち x他1人 | 作者ホームページ：
作成日時：2019年4月11日 22時
