恋人兼弟が無防備過ぎる件について(兄シル)

お前なら ページ37

兄クside

折角誘ってやってんのに




他のこと考える余裕とかあんのかよ。




良いぜ、その挑発乗った。




俺はうんぬんと考える諒の首筋に




思い切り噛み付いた。




いや、齧り付いたと言った方が正しい。









慌てて理由を考えてるみたいだけど、




俺が望んでるのは屁理屈でも口答えでもない。




俺に刃向かって欲しいのだ。




簡単に折れてしまうような、




折る楽しみをくれない様な




脆い弟、いや、彼氏はいらないという事。




喧嘩と同じだ。




すぐ泣くやつより、




煽りがいがあるやつの方がずっと楽しい。




なぁ、諒、お前なら俺の理想を叶えられるか？




どこまで俺を楽しませてくれる？




どこまで俺に責められるのを止められる？




どこまで俺に抗ってくれる？




見せてみろよ━━━━









ようやく考え込んでいた諒の口が動いた。




ようやくか…、と聞いてやろうとしたら、




出てきた言葉は少し考える時間を




必要とするものだった。









「なぁ、兄貴。このままあっさり喰うのって




つまんなくねぇ？」




時間稼ぎには100点。




『どういう事だよ？』




「つまり俺にもう一回時間をくれねぇ？




そしたら、このまま喰うより




もっと美味く喰わせてやるよ。」




煽りとしては100点。

弟×兄作戦→←オーバーヒート

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す