恋人兼弟が無防備過ぎる件について(兄シル)

先手必勝 ページ26

兄クside

お互い寝袋と敷布団に入り込む。




襲うのは電気を消して、油断してからだ。




「じゃ、おやすみ。」




『はいよ、』




隣を見て驚いた。




なんでカメラを仕掛けるのに




イヤホンを付けるのか。




様子見っつー事か？




よく分からないまま




部屋の電気が消され、




窓からカーテン越しに入ってくる




月明かりだけが助けとなった。




まずはカメラを探すか。




さっき見た配置と何も変わってないように感じる。




そこまできっちり隠してんのか…？




さりげなく寝袋から辺りを見回しても




やっぱりそれらしき物は見つからない。




しょうがない。




カメラの前で堂々と襲うか。




別にカメラに収めてるだけで、




あいつが自分で動画にするとも思えねえし。




そうだ。別に写っても良いわ。




寧ろカメラがあるなら大丈夫と思ってんだろ。




俺も諒も想定外だろうけど、




こっちに取っちゃ好都合だ、悪いな。




寝袋から出て、1つ伸びをする。




さて、どうやってやろうか。




溜めに溜められた欲望を




思い切りぶつけても壊れないよな…。




いや、俺の弟だ。




しっかり踏ん張ってもらうか。




俺は早速諒のイヤホンに手を掛けた。

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