恋人兼弟が無防備過ぎる件について(兄シル)

作戦成功？ ページ25

シルクside

『何身構えてんだよ』




軽く笑いながら兄貴が俺に近付いた。




「別に身構えてなんか…」




『誰もそんなすぐに襲わねぇよ。




つか、飲みもんとかねぇの？』




「あー…確か……」




ペットボトルのお茶が…と言おうとした所で




先に仕掛けておいたビールの存在を思い出した。




「さっきのビール冷やしてたわ！」




いそいそと取り出し、兄貴に渡した。




『おぉ、気ぃ利くな、』




プシッ、と音を立ててビールが空けられ、




喉越しとともに消えてゆく。




これだ！これ！！




俺が望んでた展開は！！




初めて兄貴が俺の作戦に引っかかった。




これで気を反らせr『お前は？』




「………へ？？」




『お前は飲まねぇの？』




俺だけ飲まないのを怪しいと思われたか。




「あー、俺も飲むっつーの！」




慌てて新しく缶を取り出し、




口に含んだビールを飲み込んだ。




これで怪しむ要素も無くなっただろ…




カメラは絶対にバレないところに設置したし、




兄貴が酒を飲むのも作戦通り。




あとは夜を明かすだけ。




お互い飲み干した缶を片付け、




歯を磨きに脱衣所に戻った。




そう言えば兄貴にドッキリをかけられる=




兄貴との距離が近くなるという事だ。




手元にあったブレスケアを噛みつつ




寝室に向かった。

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