恋人兼弟が無防備過ぎる件について(兄シル)

さてさて ページ20

シルクside

兄貴の肉じゃがを食べ終え、




風呂の準備、と言って席を外した。




適当にお湯を張り、その場を出る。




もし上手く行けば、




安眠は俺の手に渡る。




上がる気持ちを抑えて、




兄貴の元へ戻ると、




スマブラの準備を進めて待っていた。




「え、分かった？いや、普通に凄ぇわw」




『いや、普通に考えてテレビの下だろ？』




確かに正論だが……




『さて、長引くのはゴメンだし、




さっさと5回やろうぜ？』




「よっしゃ、3回戦で勝負決めてやるよ！」









『うっし、俺の勝ち。




兄貴に勝とうなんざ、100年早ぇんだよ。』




開いた口が塞がらないとはこの事か。




まさか有言実行するとは思わなかったのだ。




それも逆の意味で。




実家や友達の家でスマブラを




やり込んでいたらしい。




俺が勝てそうなものを潰しておいたという訳か。




「兄貴がここまでやり込んでたなんて…




分かった。分かりました。




俺の負けです。……とりあえず風呂入ろ。」




『おい諒、ちゃんと鵜呑みにしちまった




条件、覚えてるよな？』




やっぱりそう簡単に逃してはくれないか。




「風呂！風呂だけは行かしてくれるだろ？」




兄貴はそれはまぁ当然、とでもいうかのように




軽く頷いた。




俺はさっきより重い気持ちで




脱衣場に戻った。

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