恋人兼弟が無防備過ぎる件について(兄シル)

ブーメラン ページ14

兄クside

諒が俺を避けようとしている。




理由までは分からないが、




弟が慌てている事くらい分かる。




恐らく俺がいきなり来た理由を




探っているのだろう。




悪いが探し当てるのは無理だ。




何故なら目的は«単に会いたかった»から




«俺のお気に入りを奪った罰»に




変わっている事なんて気付く筈がない。




アイツが俺を避けるために使ってくる




理由は尽くへし折っていくつもりだ。




俺をお前の寝室から遠ざける？




そんなことされたら




Ｈどころか、キスする事すら出来やしない。




俺を残して買い物？




お前これ俺がトレーナーじゃ無かったら




成功してたじゃねぇか。




我が弟ながら恐ろしい。




そして恐らく諒が1番警戒しているのは、




自分が寝ている時間帯だと思う。




ドッキリか何かと考えているとすると、




多分寝ようとしないだろう。




それこそ好都合。




眠れないところを襲うまで。




緊張して慌てる手を掴んで




唇を合わせるまで。




アイツの蹴りは確かに重いが、




鍛えた脛の硬さに掛かれば




どうって事ない。




そう、もはやアイツに勝ち目など無いのだ。




覚悟しろよ、諒。




俺はそう簡単には逃がしてやらねぇぜ？

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