検索窓
今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:3,550 hit

昔の自分 ページ15

しばらく鏡の前で無意識に傷を撫でていた。





するとほんの1分間で、先程まで血が出ていたはずなのに、傷が消えていた。




不思議には思わなかった。


夢でもなかった。私の手には血が着いていたから。







その血を見た時、私は頭に鈍い痛みを感じた。




そして目の前が光って、次の瞬間には








私は私を見ていた。















そうか、そういうことか。


私が今見ているのは、記憶を失う前の幼い私。




杏寿郎の家の庭だろう所で、杏寿郎と私、2人でしゃがんで何かをしている。




私は、泣いていた。


杏寿郎はそれを慰めるように、背中をさする。


杏寿郎が何かを口にする。


私は、笑顔になった。





こんなにも他愛もない風景を見ているのに、私の気持ちはどこか違うところにいて、





突然しゃがんでいた私が、何かを思い出したように立ち上がって走り出した。


それを、無意識に追いかけた。





走っていた私は突然とぼとぼと歩き出した。






なんなんだろう?


昔の自分なのに、情緒不安定さに腹が立ってきた。


今の自分には言えたことじゃないが。







私は、自分の家だろうか。


家らしき所に入っていって、







そして、また、泣き声が聞こえた。

希望→←わかっていてほしいこと



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 7.8/10 (8 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
13人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ベリコ | 作成日時:2021年3月10日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。