#087.優待者は誰？ ページ41
外村｢だから議論して探りだそうって話でござろう？｣
浜口｢そのやり方では、残り時間で結論は出ません。
だから覚悟を決めて、もう一つの手段を取る他ないんです。｣
A｢もう一つの手段って？｣
浜口｢もう皆さんにも分かっているはずです。
全員が携帯を見せ合えばいい。学校から届いた
優待者かどうかの通知メールは、
町田｢バカバカしい。優待者を先に告発した者は
巨額のポイントを独占できる。一人でも裏切れば
おしまいだ。｣
浜口｢そんなことは百も承知です。でも、
安全策を取るだけじゃ何も得られない。｣
伊吹｢一か八かの賭けってこと？｣
浜口｢ええ、勿論優待者本人や庇おうとする仲間は
見せないでしょう。それでも、ある程度は
絞り込めます。｣
町田｢そんなハイリスクな賭けにみんなが乗るとでも？｣
一之瀬｢随分慌ててるね町田くん。｣
町田｢なに？｣
A｢わかった、このまま終わって他のクラスが
クラスポイントを得られない方がAクラスにとっては
いいもんね？｣
一之瀬｢逆に考えると、私たちはリスクを冒す価値があるってことにならないかな？｣
なるほど、仕掛け人はいっちーって訳か。
浜口を通して自分の策を実行させている･･･。
自分から仕掛けに来ないあたりいっちーらしい。
浜口｢見せたくない人は参加しなくても結構です
言い出しっぺの僕は、見せられますよ。｣
一之瀬｢浜口くん･･･！｣
別府｢僕も見せます。優待者じゃないからね。｣
外村｢マジでござるか｣
綾小路｢わかった、俺もその作戦に乗る。｣
幸村｢綾小路！？｣
A｢はぁ、なら、私も。｣
幸村｢来ヶ谷まで･･･！｣
一之瀬｢いいの？2人共。｣
綾小路／A｢ああ／うん｣
一之瀬｢二人とも優待者じゃないか。(てっきり、Aが優待者かと思ってたのに。)｣
伊吹｢私も賛成する｣
真鍋｢ちょっと正気？｣
伊吹｢だって、このまま終わったら得するのは
優待者だけでしょ？それともあんた、
もしかして優待者なわけ？｣
真鍋｢ち、違うって！｣
軽井沢｢私も見せるよ。ポイント欲しいもん。｣
真鍋｢分かったわよ、見せるわよ！｣
外村｢長いものには巻かれろでござるな。｣
一之瀬｢私も違うよ。これでAクラスを除けばあとは、｣
幸村｢！｣
伊吹｢なに？あんた、まさか｣
幸村｢約束してくれ、みんな。優待者が分かっても
告発しないって。｣
綾小路｢幸村お前...｣
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作者名：翡翠 | 作成日時：2022年8月30日 20時
