#080.人の弱みを握る者 ページ34
わけあり偽カップルってことだったのか。
平田｢付き合うフリをするのは構わないけれど、
君一人に肩入れをすることは絶対にしない。
最初に言ったよね？｣
軽井沢｢なにそれ。なんで今それを言うの？｣
平田｢そろそろ新しい選択肢が必要だと思ったからだよ｣
軽井沢｢私が何されてもいいってこと？｣
平田｢そうは言ってない。僕は君を助ける。
不本意かもしれないけど、軽井沢さんは
謝ろうとしていたって真鍋さんに伝えてもいい。｣
軽井沢｢それはいや！｣
平田｢だとしたら、僕にできる手助けはないよ。残念だけどね。｣
軽井沢｢もういい！私の願いを聞いてくれないんなら、あんたなんか必要ない！！今日で関係は終わり。
終わりよ！！！｣
綾小路｢A？｣
私は泣いてる子を見て放っておけないタイプみたいだ
気づいたら軽井沢さんを追いかけていた。
ー軽井沢さんの部屋ー
軽井沢｢うっく、ぐすっ｣
ピンポーン...
軽井沢｢誰･･･？え？なんでAが？｣
A｢ごめんなさい、さっき平田くんとの会話を聞いちゃって･･･軽井沢さんが泣いてたから気になっちゃって。｣
あぁ、これは私の悪いクセだ。泣いてる人を見ると
無意識に手を差し伸べて最終的には私の味方にしようとする。でもこれくらい、いいよね。
軽井沢｢Aっ･･･！｣
軽井沢さんは私に抱きついた
A｢よしよし。辛いね。ねぇ、この件、私に託してみない？｣
軽井沢｢Aに･･･？でも内容知らないでしょ？｣
A｢知らないけど、なんとかして見せるよ。あなたのこと助けたい。｣
軽井沢｢じゃあ暴力でなんとかしてくれるわけ？｣
A｢暴力はしない。
ー翌朝ー
昨夜、軽井沢さんから色々と話を聞いた。
長い間いじめを受けていたらしい。
そのケアをするのも私の役目。昨日約束したの。
寂しくなったら電話したいって言われてOKした。
多分忙しくなるだろうなぁ。
綾小路｢なにか考え事か？｣
A｢いや、楽しいこと起こりそうって思って。｣
綾小路｢やらかすなよ？｣
A｢そんなヘマはしませんー｣
ガチャ
軽井沢｢あっ｣
A｢おっはー☆｣
軽井沢｢おはよう･･･あ、そーだ。あんたって優待者？幸村くんと、もう1人は違うみたいなんだけど。｣
綾小路｢違う。｣
軽井沢｢あっそ、ならいいけど。｣
綾小路｢信じるのか？｣
軽井沢｢は？違うんでしょ？｣
一之瀬｢あっ、三人とも早いねぇ｣
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作者名：翡翠 | 作成日時：2022年8月30日 20時
