10話 ページ10
―you side―
fkr「じゃあもし良ければこの後少しだけ付き合ってもらえませんか？」
「いいですよ、どうかされたんですか？」
fkr「ついてからのお楽しみです」
意地悪な笑顔を浮かべる福良さんに少しどきっとした
表情豊かな人なんだなぁー動画でも笑い声とか結構聞こえるもんね
ご飯を食べ終わって福良さんの方を見るとまだもぐもぐしていた
私ものんびり食べる派だけど、福良さんも結構のんびりなんだなぁとほっこりしていると福良さんが少し慌てて食べている気がした
「福良さん、ゆっくりで大丈夫ですよ？」
fkr「…ばれました？でもこの後の時間をいただいたので」
「ｸｽｸｽ、今日一日でも平気なんでゆっくり召し上がってください」
私が笑うと福良さんは少し申し訳ないような、恥ずかしいような表情を浮かべていた
fkr「お待たせしました」
「いえいえ、とても美味しかったです！素敵なお店を教えていただいてありがとうございました」
fkr「喜んでいただけて良かったです。では行きましょうか」
え……あ、お会計もしかして終わってる…？
「あの、お会計って…」
fkr「あ、もう終わってるので大丈夫ですよ」
やっぱりいいい
「すみません気を遣っていただいて」
fkr「元々そのつもりでしたから」
福良さんに連れられて自宅の方面に向かっていく
そして以前別れたマンションまできた
え、目的地ここじゃないですよね？流石にオフィスじゃないですよね？
そんな事を考えていると福良さんがマンションの中に入っていくのが見える
マジですか…入るの？
fkr「もうわかっちゃいましたか？実は伊沢がAさんに会ってみたいって言ってまして。早く伝えると変に緊張するかもしれないって思ったんですが…帰りますか？」
うっその悲しそうな表情はずるい
「是非ご一緒させてください……」
思ったよりも消え入りそうな声が出た、恥ずかし
福良さんはクスクス笑いながら案内してくれる
扉の前でたじろいでいると福良さんは手を引いて中に入っていく
fkr「ただいまー」
「え、あの福良さん！？」
izw「お、福良さんおかえりー……ってその人だれ？」
fkr「え、こないだ話してた助けてもらった人だけど」
izw「え！！恩人さんって女性だったんですか？」
fkr「あれ言ってなかったっけ？」
izw「言われて無いですよー」
ええぇ…福良さんそれでいいんか
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作者名：おだんご | 作成日時：2021年8月18日 3時
