第二の人生93 ページ43
頬をパンっと叩き遠くをまっすぐ見つめる。
いつエースが起きてもいいようにいつも通りの俺を作っていつも通りに笑おう。
俺は腰を上げてこの世界で鍛え上げた腕を使って碇を上げ、船の舵をとる構えをする。
ビブルカードを片手に広げそれが指し示す方へと船を進めていく。
航海学は少しかじった程度だけれど旅をする時に必ず付けているこの三つのログポースで何とか目的がなくても生きている。勿論シャボンディ諸島のエターナルポースもちゃんと持っている。
さて、最近あまり使っていなかったスマホをこっそり取り出して時間を確認し、エースをチラリと盗み見た。
現在の時刻は6時。
もう太陽は出てきているし俺自身も暇なので早く起きないかな、と思っているとそれに答えるようにエースはもぞもぞと動き出した。
｢………はよ｣
『おはようございます、エース。今日は随分早いですね』
俺は顔だけを振り向き、エースに挨拶をする。
エースはよっと勢いよく立ち上がり、今日の朝ごはんとなる魚を探す。
それには感謝するが立ち上がった勢いで船が大きく揺れたことを俺は忘れない。
｢…彼奴にするかっ…火拳！｣
後ろからブワッと暖かい風があたりこの辺りは一気に熱くなってしまった。
どうもこの暑さにはあまり慣れない。
だから俺は少し手を休めて右手のひらを海につけて“操る力”を使い船の右側の海を表面だけ氷に凝固させる。
これで少しでもこの暑さが涼しくなることを願って。
｢A！捕ったぞ！｣
『ありがとうございます。朝ごはんにしましょうか』
俺は振り向いてそう言いショルダーバッグからフォークとナイフを取り出し、忘れてきてしまったので“創造の力”で皿を作り出す。
エースは適当に肉を分けて俺に渡してくれるがやはり気を使ってくれているのではあろうが、まだ俺には大きいので皿にナイフで切った肉を入れて俺は食べる。
通常の皿にかなり高く盛られた肉。
サラダと一緒に頂きたいところではあるが ここは1面海。
昼まで我慢することにしよう。
『いただきます』
｢イタダキマス｣
エースは未だになれていない“いただきます”を発してから勢いよく肉を食べ始める。
そしてそれを見て俺は大きく笑う。
これこそが新たな日常。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 120人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
幻想郷の神になってみたい(プロフ) - ラルクくんさん» 返信が遅くなってしまい申し訳ありません。面白いと言っていただけて何よりです！これからも主人公さんは不本意だけれど色んな人と関わっていきます！夏休みに入ったので更新速度を出来るだけあげて頑張ります！ (2016年8月9日 23時) (
レス) id: 320209cd0b (このIDを非表示/違反報告)
幻想郷の神になってみたい(プロフ) - エレインさん» 返信が遅くなってしまい申し訳ありません。キングさんの事は大丈夫です！気にしていませんから。応援ありがとうございます！ (2016年8月9日 23時) (レス) id: 320209cd0b (このIDを非表示/違反報告)
ラルクくん - 一気に見てしまいました！！凄く面白いです！主人公の性格も僕好みでした！これからどうなっていくのかめっちゃ気になります！いろんな人との絡みが楽しみです( ^ω^ )更新楽しみにしてます（´-`） (2016年8月7日 20時) (レス) id: 404b8afc24 (このIDを非表示/違反報告)
エレイン - 私の兄貴(キング)が意味不明なことを書いてしまいすいませんでした。 更新頑張ってください。応援してます。 (2016年7月30日 21時) (レス) id: b8676a81ac (このIDを非表示/違反報告)
幻想郷の神になってみたい(プロフ) - キングさん» 成る程分かりました。気にしないでください！ (2016年7月26日 13時) (レス) id: 320209cd0b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：幻想郷の神になってみたい x他1人
作成日時：2016年7月14日 18時
