36話 ページ37
貴「え....?」
ひ「今まで散々嫌なトラウマと戦って俺たち以外の人に触れられるのも少しずつ克服できて来た」
ゆ「視線にもある程度は大丈夫になってきて、前よりも怯えないで前を向いて
歩けるようになってきた」
ひ「笑顔も前よりも増えた」
ゆ「俺達も変わっていくAを見て凄いうれしかった。それなのに.....」
ひ・ゆ「「Aはあきらめちゃうの?」」
貴「....だって」
ゆ「Aのそれは俺達を言い訳に逃げているだけ」
ひ「本当は変わるのが怖くて逃げているんでしょ?」
貴「ちがっ....」
ひ・ゆ「「違わない」」
Aが違うと顔を上げた瞬間、ひなたとゆうたに一刀両断されてしまった
ひ「だって俺達は変わりたい。克服したいってAが朔間先輩に言った時から何れは
こうなることを覚悟はしてた」
ゆ「特訓で苦しんでいるAを見てて何度も助けたくなったよ...
俺が変わってあげられたらって......
でも俺達もAの為にって我慢して耐えたんだよ?」
貴「.......(涙目」
返す言葉もなくてAはただただ涙を溜めて下を向いた
ひ「A。辛いのは俺達も一緒....最初に言ったでしょ?一緒に少しずつ変わって行こって」
ゆ「辛いよね、苦しいよね....でも、トラウマを克服するのに近道なんて存在しないんだよ....」
貴「うぅ......(ポロポロ」
Aの両隣にひなたとゆうたは座り、諭すようにそう言った
Aは今までたまっていた涙がポロポロと溢れ出した
貴「...わ、わだじ.....」
ひ・ゆ「...うん」
Aは涙でぐしゃぐしゃになりながら言葉を紡ぎだした
ひなたとゆうたは急かさずAの次の言葉を待った
貴「もうずごじ.....がんばるっ」
ひ「よく言った〜!偉いぞ!!!!!(わしゃわしゃ」
ゆ「俺達だけは絶対にAの味方だから(ナデナデ」
貴「....うんっ」
ひ「あはは、A涙と鼻水でぐしょぐしょじゃん」
ゆ「ほらチーンして?」
ひなたは笑いながら服の裾でAの涙を拭ってゆうたはティッシュで鼻水を拭いてあげた
ひ・ゆ「「うん。可愛い顔に戻った♪」」
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作者名:☆さくら☆ | 作成日時:2022年4月2日 19時