弱虫ペダル〜全力疾走〜4th stage

161話 ママチャリ ページ12

A「ちょ、靖友！待ってよ！！」

荒北「おっせーヨ。」

A「だ、だって！このワンピース丈が短くて、、、その、、、。」

下着が見えそうです。

しかも寒い。

なんて言えるわけなく、少し俯いた。

荒北「、、、あのネ、Aちゃん。もうブラが透けて見えてるからァ。」

A「え！！？」

思わず下を見ると、「嘘だヨ。」なんて言われた。

A「っ、、、靖友！！わふっ！？」

顔を上げると同時に何かが私の顔に被さってきた。

荒北「顔真っ赤ダヨ。それ羽織っててェ。」

それは靖友が着てたジャケットだった。

A「、、、ありがと。」

荒北「ん。さて、帰るヨォ。」

そう言って、靖友は叔母さんの家の横にあったママチャリを取った。

A「、、、ママチャリ？」

荒北「急いでたからァ、、、。ロードはねェしｨ？これしか無かったんだヨ！！」

A「、、、ごめんね。」

荒北「何謝ってンだヨ、バァカ。」

A「っ、、、うんっ。ありがと。」

荒北「じゃ、後ろ乗ってェ。とばすヨ。」

A「私振り落とされる、、、？」

荒北「そんな荒い乗り方しねぇヨ。」

A「いやいや！靖友のライディングは日に日に荒くなってるよ！？」

荒北「そォ？」

自覚なし！

荒北「いいから後ろォ。乗れってェ。」

恐る恐る靖友の後ろに乗って靖友の腰に腕を回す。

荒北「ンじゃ、手ェ離すなヨォ！！」

A「ひっ！？いやぁああああああ！！！！！」

走り出した靖友はどんどん加速する。

何でママチャリでこんな速度出るの！？

A「待って！靖友！！怖い怖い怖い！！！落ちる！！」

荒北「聞こえねェナァ！！！」

A「お願いだから止まって！！待って！！ダンシングもしてないくせにこの速度何！！？」

荒北「坂道下るヨォ！！」

A「坂道、、、下る！？待って！ダメだってぇええええええええ！！！！」

〜そして〜

荒北「着いたヨォ。」

A「ｶﾞﾀｶﾞﾀｶﾞﾀｶﾞﾀ、、、。」

荒北「あのー、Aチャァン？腹苦しいンだけどォ？」

A「お、おち、落ちるかと思っ、、、！」

着いたらしいが、私はあまりに荒いライディングですっかり腰が抜けていた。

荒北「あー、、、ゴメンネ。」

靖友は私の手を引き剥がしてママチャリから降りると、右手で私を抱き寄せた。

荒北「よしよーし。大丈夫ですかァ？」

A「、、、もう、靖友とママチャリなんか乗らないっ！」

そう決意した私だった。

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