123話 友達だよ? ページ24
その日の夜、私は真っ黒になった軍手を手に持って部屋の窓から夜空を眺めていた。
この空は、いつもハル兄とロードで走りながら見てたはずなのに、、、。
A「、、、やだな。私の生活、ほとんどハル兄がいたんじゃん。」
何をしても、いつもハル兄がいたのに、なんて、、、。
A「甘えだよね、、、。」
私の手より一回り大きい軍手。
真っ黒で、ボロボロで、、、使ってた人の苦労が垣間見える。
私も、兄離れをしなきゃ、、、。
窓に向かって、軍手を持った手を振りかぶった時だった。
『コンコン』
誰かが部屋をノックした。
A「、、、え?」
寮生で仲のいい子いたっけ、、、?
A「は、はい!」
慌ててドアを開けると、数人の女子がいた。
A「え、えーと、、、なにか、、、?」
「ちょっと、お話しできる?」
A「、、、できるよ。」
私は彼女たちを部屋に招き入れた。
A「まだちょっと散らかってて、、、ごめんね。そこのテーブルのとこ、座っていいよ。」
私は冷蔵庫から2Lペットボトルのお茶を取り出してコップに注いで出した。
A「えーっと、、、それで?」
「その、あんたはさ、東堂様のことどう思ってるの?」
、、、え?
思わぬ質問に目が点になった。
A「え、尽八?どう思ってるのって、え?」←
「ほ、ほら!恋愛感情的なものとか!」
恋愛感情、、、?
A「尽八は、、、友達だよ?相談とか乗ってくれるし、ちょいちょい気遣ってくれるし、、、いい友達だと思ってるけど、、、。」
すると、女子達は安堵のため息をついた。
「その、ごめんね?ちょっと誤解してて、、、私達、あんたに酷いこと言って、、、。」
A「あー、いや、私こそ、誤解させてたみたいで、、、ごめん。」
「花坂いるじゃない?」
A「え、美桜?」
「そ、花坂美桜。あの子ね、いっつも「Aに手を出さないで」って、言ってた。」
美桜が、、、?
「あいつはただのチャリバカだからって。」
A「酷いなぁ。」
と苦笑いすると、何だかどんどんおかしくなってきてみんなで笑った。
「ね、ねぇ!東堂様って部活ではどんな感じなの!?」
A「ん?写メ見る?自転車部は結構馬鹿やってるから面白いよ?」
私はあの三馬鹿とたまに福が馬鹿やってる写真や決めポーズの写真をたくさん見せてみんなで盛り上がった。
ハル兄、私は何とかやっていけそうです。
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ナッツ(プロフ) - 石谷五月さん» コメントありがとうございます!!そしてそう言っていただけてよかったです!嬉しいです!!(´ー`) (2017年4月3日 21時) (レス) id: 1a0f8a5632 (このIDを非表示/違反報告)
石谷五月(プロフ) - 遥兄の手紙すごい感動しました。 (2017年3月31日 9時) (レス) id: af8de3d685 (このIDを非表示/違反報告)
ナッツ(プロフ) - ハムさん» ありがとうございます!!そう言っていただけて嬉しいです(*´▽`*)まだ完結していませんが、どうか楽しんで行ってください!(^ー^) (2015年7月16日 22時) (レス) id: 5f430f1bad (このIDを非表示/違反報告)
ハム(プロフ) - コメント失礼します!!初めてこの作品読ませていただきました。ハル兄の靖友への所感動のあまりボロ泣きしてしまいました・・・!!まだラストまで読んでないのですが頑張ってください! (2015年7月16日 22時) (レス) id: 8171b748eb (このIDを非表示/違反報告)
ナッツ(プロフ) - 咲さん» コメントありがとうございます!!そう言っていただけてすごく嬉しいです!私もそのへんは書いてて泣きそうでした(>_<)そんなこと言っていただけるなんて、、、!ありがとうございます!! (2015年1月17日 13時) (レス) id: a5a9d60e83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナッツ | 作成日時:2014年12月21日 21時