弱虫ペダル〜全力疾走〜3rd stage

122話 今、この日記を読んでいる者たちへ ページ23

『今、この日記を読んでいる者たちへ
これは、明日殺されるであろう日野遥からこの日記を読んでいる者たちへの最後のメッセージである。心して、読むように！

まず、１００歳のじじばばになるまでこっち来んじゃねー！
来たらブッコロ★』

荒北「ナンつー理不尽な発言ダヨ。」

『次に、ロードに乗り続けろ！
俺達を繋いでくれたのはロードだ。
そのことに感謝しろよ！
俺は、愛しのオペラに感謝してもしきれねぇわ。』

俺も、ビアンキ大事にしねーとな。

ふと、紙の小さないくつかのシミに気づいた。

『俺はな、この目からあふれる悔しさの塊が止めらんねーよ。
俺の人生は後悔ばっかで、最後まで後悔しっぱなしだよ。

今も、明日殺されることがなんとなくわかってるのに、ただ受け入れちまって、、、Aを一人にしようとしてる。

奴らに勝てねぇことが悔しい、、、。

でもな、復讐なんて考えるなよ？
そんなことでお前らの人生棒に振るな。
やり返したきゃ、真っ直ぐ生きろ。

それで十分だ。

今、荒北は俺の目の前で必死に数学を解いてる。
あ、こいつの世界史の教科書にアレ挟んでやろっと。
こいつなら、絶対に届けてくれる。
運び屋だからな。

最後に、、、ちゃんと飯食って！学校行って！力いっぱい生きてこい！！』

荒北「、、、ハッ！夢に出てきたり、手紙残したり、、、メッセージ残しすぎだろ。しつけーってぇーのォ。」

あの時、遥先輩の『もし、俺がいなくなったらAはどうなるんだろうな？』って問いかけ。

あれはすべてわかった上で聞いてきてたんだよな、、、。

荒北「、、、アホだな。」

本当に、、、。

荒北「どうしよもねぇバカ野郎だったワケだナ。」

なあ、お兄さんよぉ。

アンタは、どんな気持ちでこれを書いたんだ？

本当に悔しさだけだったのか？

なんとなく、日記をパラパラとめくってみた。

すると、あることに気づいた。

荒北「、、、どこまでシスコンだヨ。」

この日記、Aちゃんの傍に居たい的なことばっか書いてあんじゃねーか。

荒北「だったら何で死んだンダヨ、バァカ。」

本当にあんた、世界一のバァカチャンだよ。

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