弱虫ペダル〜全力疾走〜1st stage

43話 兄貴として ページ44

〜美桜side〜

美桜「遥、、、さん？」

遥さんは目を閉じると一気に集中力を高めた。

触れると弾けてしまいそうな空気を放つ。

みんな訳がわからず黙り込むしかなかった。

〜遥side〜

聞け、聞け、聞け、、、。

ずっと一緒にいた、、、傍にいた声を、呼吸を。

雨なんか関係ねーだろ、、、！！

その時。

『、、、あ。』

遥「！」

『やだぁああ、、、』

遥「見つけた！！」

俺は咄嗟に走り出した。

速く、速く、速く、、、！！

頭いてぇ、昼飯とか出てきそう、視界が安定してない。

でも、関係ねぇ。

守るんだよ、、、！

俺は雨と雷の中の外に飛び出した。

後少し、もう少しだけもってくれ、、、！

その時、雷が鳴り響いた。

それが俺の足を止めた。

遥「っ〜〜！くそっ！！」

あと少しなんだ！

そこに、Aの声が聞こえるんだよ！！

荒北「俺が行くっス！どこっスか！？」

遥「、、、あの、古い建物。」

荒北「福ちゃん！お兄さん頼んだぜ！！」

美桜「荒北！！」

、、、情けねぇ。

兄貴のクセに、、、何もしてやれてねぇ。

福富「日野さん、、、。」

新開「部室に行ってください。靖友とAを連れていきますから。」

そう言って、新開も走っていった。

遥「くそっ、、、。」

福富「俺達がこうして日野を見つけ出せたのはあなたのお陰です。情けなくないと、思います。」

東堂「そこは断言しろよ！！福の言う通りですよ。日野さんは兄貴として、かっこいいと思います。」

遥「、、、ありがとな。」

こいつら、どこまでいいやつなんだよ。

そんなことを思いながら部室に連行された俺だった。

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