僕の彼女はみんなに愛されすぎてる｡2【月島蛍】

LOVE...46 ページ1

A side





目を覚まして、ゆっくりと起き上がる。



横を見ると、ベッドに寄りかかり、

ヘッドホンで音楽を聴く蛍くんの

後ろ姿があった。








｢...蛍くん…｣








名前を呼んでも、振り向かない。








｢…蛍くん…｣








もう一度、名前を呼んで

後ろから抱きしめた。








月｢？！｣


｢…ふふっ、おはよ｣








驚く彼に、私は微笑んだ。








月｢びっくりした……具合どう？｣


｢んー…さっきよりは大丈夫。｣








そう言う私のおでこに手を当て、彼は


｢まだ、熱いね｣


と言って立ちあがり、部屋を出て行った。








｢…？｣








戻って来た彼の手には、

冷えピタとスポーツドリンク。








月｢勝手に冷蔵庫に入れてた。ごめんね。｣








そう言って、私のおでこに新しい冷えピタ

を貼ってくれた。








｢冷たくてきもちー…｣


月｢はい、水分補給。｣


｢あ、ありがと…｣


月｢…雑炊温めてくる。｣








小さめの土鍋を持って、

蛍くんは部屋を出ていった。








冷えピタといい、スポドリといい、

雑炊といい....




私が寝てる間に、いろいろ買って

来てくれたんだね。








｢…あ。｣








雑炊が置いてあったテーブルを見ると、

小さなみかんがいっぱい…。








｢…ふふっ///｣








ただの風邪なのに…








一体、どれくらいの買い物を

したんだろうか。








雑炊も…手作りなんかしちゃって。








きっと、『風邪に効くもの』とかで

調べて買って来てくれたんだろうな…。











もぉ…























｢…どんだけ愛されてんの////｣

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