#18 或いは私が人だったなら。 ページ18
「それから、A?」
「にぅ」
「昼間に子猫でいる分にはいいけど、夜に外で子猫になるんじゃありません!危ないだろ」
あっお叱りだった?!
まさかこの流れで怒られると思わなかった私は、みぅみぅと鳴きながら真純さんの頬に擦り寄る。違うんです真純さん確かに私自身は非力ですけど結構大人猫さんが助けてくれるんです!
「………ああぁもうだめだ子猫はだめだかわいい…」
「…世良姉ちゃん本当にAに夢中だね」
「むしろコナンくん達なんでそんな正気で居られるの?こんな可愛いんだよ?子猫だよ?」
「や、まあ可愛いけどね?」
「なんだよーもーノリが悪いなあ!うりゃあ!」
「わぷっ?!」
私を両手に抱いた真純さんがまふっと私がコナンくんの顔面に押し付ける。かちゃ、とコナンくんの眼鏡が音を立て、私はもぞもぞとコナンくんの頭の上に乗り上げた。
「うわ、ちょ、危ないってば、」
「にー」
「いいぞA、やれやれー!」
ごろごろと喉を鳴らしながら頭の上で落ち着けば、コナンくんは軽いため息をついて頭の上の私を抱き上げた。
真純さんよりは狭い腕の中だけれど、真純さんとは違う匂いがしてそれはそれで快い。うっすらと煙草の匂いがするのは小五郎さんか赤井さんが原因だろう。
「…まあ、Aが僕達に敵意を見せたことなんてないもんね。」
「みぃ」
「お前の能力の高さは理解してる。何かあれば、協力してくれると嬉しいよ」
「にゃあ」
みんなの為なら、喜んで!
ぺろ、とコナンくんの頬を舐めると、彼は小さく笑って私の頭を撫でた。
「……ちょっとした疑問なんですけど」
「え?」
「子猫とカラスに変身出来る、とするなら、Aは他の動物達にも変身出来るんでしょうか」
「あー。可能性は高いんじゃないか?ここまでくるとそれにしかなれないとも思えない」
「どうかな?」と真純さんに問いかけられる。彼女の問いかけに「にゃー」と応え、地面に降りたがればコナンくんが降ろしてくれる。
彼が少し距離を取ったところで、私はふわっとハスキーに変身した。犬だけで居るわけじゃないから問題なし。
「おお!シベリアンハスキー!僕ハスキー好きなんだよー!」
「Aは世良姉ちゃんのツボ突くのが上手いなあ」
「ワンッ」
真純さんにわしゃわしゃわしゃーっと頭を撫でられる。クーン、と鼻を鳴らせば真純さんは私にぎゅうと抱きついた。
多分動物の好みが私と真純さん似てるんだろうなあ。
#19 文明の利器に勝てない。→←#17 時には大胆になることも大切だ。
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たろ。(プロフ) - 作者さん才能ありすぎ…語彙力あるから見ててほんと面白いです!更新待ってます! (2022年3月8日 21時) (レス) @page22 id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)
\(^o^)/ - 🛐テェテェ、、、 (2022年2月19日 13時) (レス) @page22 id: 111ab3751f (このIDを非表示/違反報告)
はく(プロフ) - 好きすぎて爆発しそうです← (2021年8月29日 4時) (レス) id: 26d8dd33a4 (このIDを非表示/違反報告)
ホリゴタツ(プロフ) - 兵隊ごっこが好きです。九官鳥になったら会話ができたりするのでしょうか?そのうち大きな動物になってキャラを背中に乗せたり!白馬に乗った安室さんとか妄想が止まらなくなりました。 (2019年4月7日 2時) (携帯から) (レス) id: 5d045b778c (このIDを非表示/違反報告)
臨海林檎(プロフ) - 面白すぎてもう何回見返したかわかんないです。続き全裸待機してます。私もカラスを愛でたかった、雀も…(´・ω・`) (2018年11月11日 21時) (レス) id: 8a0a48b25e (このIDを非表示/違反報告)
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