梟谷のお狐様 (ページ13)

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＿＿ガチャ

「はい、どうぞ」

そう言ってタレ目君はカギを使って開けてくれた

貴「どうも・・・」

何処かで見たことある顔

「昨日は俺の声使ってくれてありがとう」

貴「うぐっ・・・・」

こいつバレー部か・・・どうも見たことある顔だと思った

上手く逃げないと

「俺さ、『お狐様』にあこがれてるんだよね」

貴「？」

急に彼から出た言葉に頭の中に疑問符が浮かぶ

「小学校の頃俺、影薄くてさ、先生にさえ認識されなかったもん・・」

「ハハハ」と苦笑して言うタレ目君

「でもさ、ある日君が『お狐様』使って俺の真似してくれたんだよ」

貴(へぇーそうだったんだ…)

その頃は沢山の一部、声や顔を借りて遊んいたから

誰の何を借りて『お狐様』をしていたか覚えていない

「その日から俺、ちゃんと認識されるようになってすっごく嬉しかった・・・」

貴「・・・・・・」

「他の皆も同じで君に何かで感謝している、だから、俺たちなりに・・・・バレーでお礼がしたい！！勝利を君にあげたい！！」

貴「・・・・・・」

「それに、君が入ってくれればバレー部はもっと強くなれる…だから！」

貴「まだ・・・まだ入らないよ」

そう言って僕はドアの前に向かった

「え、でも…まだってことは少しは希望を持っていいの？！」

貴「それは君たち次第だ」

そう言い残して僕は屋上を出た